三度(みたび)吹奏楽の甲子園、普門館へ!
”吹奏楽の甲子園”と呼ばれる東京・普門館。
そこに今年も全日本吹奏楽コンクール/高校の部を聴きに往くこととなった。 前半・後半の部、各々チケットをなんとか確保。発売開始10分の時点でチェックすると、既に完売していた。
今年の目玉は何と言っても藤重佳久/精華女子高等学校の「華麗なる舞曲」(C.T.スミス)。昨年、同じ作曲家の「フェスティバル・ヴァリエーションズ」で普門館が興奮の坩堝と化したあの奇跡が再現されるのか?そして誰しもが期待しているのは最早伝説となった名演、宮本輝紀/洛南高等学校吹奏楽部の「華麗なる舞曲」(1992年全国大会)を遂に精華が超えるのか?ということ。
「ミス・サイゴン」(2002)「カヴァレリア・ルスティカーナ」(2007)などで一世を風靡し、21世紀の伝説を数々生み出してきた大滝実/埼玉栄高等学校が今年どんな演奏を聴かせてくれるのかも聴き逃せない。自由曲は「ポカホンタス〜アメリカン・プリンセスの伝説〜」(A.メンケン/宍倉 晃)。ポカホンタス、いいよねぇ。アカデミー主題歌賞を受賞した“カラー・オブ・ザ・ウィンド”は最高に美しい!大滝先生の神髄は歌心。今度はどんな歌を聴かせてくれるのだろう?
宇畑知樹/伊奈学園総合高等学校が挑戦する交響曲第1番「巨人」より第4楽章(G.マーラー/森田一浩)も愉しみ。吹奏楽でマーラー??弦なしで成立しうるのか。う〜ん、イメージ出来ない。是非こちらの予想を裏切って下さい。
石田修一/柏市立柏高等学校の自由曲は清水大輔さんの新曲「マン・オン・ザ・ムーン」。僕はいつも風変わりな曲で勝負する石田先生のチャレンジ精神が大好きだ。ただ今年の市柏、出演順がトップ=朝イチなんだよね。これが絶対的に不利な順番であるということは過去のデータが証明している。全日本吹奏楽コンクールここ20年間の成績を調べてみると、朝イチの出番で金賞を受賞したのはたった2校。確率たった1割である。習志野も、東海第四も、そしてあの丸谷明夫先生率いる淀工でさえ、この順番で出場した時は銀賞だった。つまり審査員が最初に記入する採点表は、比較対象がないので辛めになるということなのだろう。市柏の生徒の皆さんが、このハンディを乗り越えられることを心から期待しています。
後半の部で焦点となるのは、まだ創部3年目の原田学園鹿児島情報高等学校吹奏楽部が、遂に全国大会金賞に輝くのか?ということだろう。屋比久勲先生の手腕に注目だ。ちなみに屋比久先生が去った、福岡工業大学附属城東高等学校は今年、九州支部代表に選ばれなかった。
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