サンシャイン・クリーニング
評価:B+
Loser(負け犬)の物語である。
一般に、映画に登場するルーザーは2つの類型に分けられる。
- タイプA…自分が敗者であることをどうしても認められず、「私は強い!」など自己暗示をかけながら偽りの世界を周囲に構築し、虚構の中に生きていく。
- タイプB…自分のありのままの姿を受け入れ、見栄を張ったりせず、堂々と前向きに人生を歩む。
本作はタイプAだった主人公がタイプBへと少しだけ心の成長する、そんな映画である。だから必ずしもスカッとするハッピー・エンドが待っているわけではない。ちょっぴりほろ苦い味がする。でもそんなところがリアルであり、余韻の残る佳作だと僕は想う。映画公式サイトはこちら。
ニュージーランド出身の女性監督、クリスティン・ジェフズがメガホンを取った。
姉妹を演じるエイミー・アダムス(「魔法にかけられて」でゴールデン・グローブ賞、「ダウト ~あるカトリックの学校で~」でアカデミー賞ノミネート)とエミリー・ブラント(「プラダを着た悪魔」でゴールデン・グローブ賞ノミネート)が素晴らしい。「リトル・ミス・サンシャイン」でアカデミー助演男優賞を受賞したアラン・アーキンがしっかり脇を固める。
「サイドウェイ」や「リトル・ミス・サンシャイン」同様、インディーズ(独立プロダクション)系の小さな映画だが、これはお勧め。
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