らぶりぃ寄席/桂雀々 三番勝負 その2
河内長野市Lovery Hallで桂雀々さんの口演を聴く。前回の感想はこちら。
今回の演目は、
- 桂 優々/東の旅発端
- すずめ家すずめ/犬の目
- 桂 雀々/舟弁慶
- すずめ家ちゅん助/阿弥陀池
- 桂 雀々/疝気(せんき)の虫
優々(ゆうゆう)さんは雀々さんのお弟子さんで、今年4月に入門。7月26日に動楽亭で開催された「桂雀々 夏の噺を聴く会」で初舞台を踏んだばかり。そのときの演目は「子ほめ」だったそう。若干トチった箇所もあったが直ぐ立ち直り、しっかりした声で堂々たる高座だった。初々しくてなかなか良かった。ただ上下(かみしも)を振った時、視点が定まっていないのが少々気になった。それは今後の課題だろう。長いこれからの噺家人生、頑張って下さい!
「舟弁慶」のマクラで雀々さんは沖縄の離島、小浜島の落語会に呼ばれたときのエピソードを披露。ホテルの窓を開けっ放しにして翌日の落語会打ち合わせに出かけた雀々さん。戻ってくると、(ハブを食べてくれるので)島で放し飼いにされている孔雀がいつの間にか室内に!その孔雀は「Meco…」を連呼しながら逃げ回り、仕舞にはベッドの上で羽を広げ雀々さんを威嚇したとか。その形態模写に会場は大爆笑。「雀々の部屋が孔雀の間になってしまいました」いやぁ、実に愉快でした。雀々さんの魅力は畳み掛ける語り口(リズム感)と、そのダイナミックな動作にあると言えるだろう。
「疝気の虫」は恐らく上方で雀々さんくらいしかされないネタ。馬鹿馬鹿しい噺だがなんともユーモラスで、登場する虫が愛おしい。「別荘…、別荘…?」とキョロキョロ辺りを探しながら雀々さんが立ち上がり、客席を抜けて退場する幕切れも新鮮である。
なお、「疝気の虫」には堺名物・大寺餅が登場するが、どんなお菓子かは→こちら!与謝野晶子も大好物だったとか。一度、食べてみよう。
次回は11月27日に予定されている。
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コメント
いやいや、小浜島の孔雀の話は面白かったですね。
小浜島といえば「ちゅらさん」の舞台になった島なんですけど。
孔雀が「meco!」と鳴くというのは初耳でした。
投稿: ぽんぽこやま | 2009年8月 2日 (日) 15時42分
雀々さんのブログによると、この「らぶりぃ寄席」翌日に、同地でPLの花火を満喫されたようですよ。雀々さんにとって初体験だったとか。
次回の「らぶりぃ寄席」にも必ず足を運びます!
投稿: 雅哉 | 2009年8月 3日 (月) 01時12分
PL花火、ウチからの方向は風向きが最悪でした。
煙でどんどん見えなくなっていくんです(--;
渋滞は凄いし(--;
投稿: ぽんぽこやま | 2009年8月 3日 (月) 01時31分