桂よね吉/夏の噺 IN 繁昌亭昼席(7/23)
天満天神繁昌亭で昼席を聴く。ミスト・シャワーも降り注ぎ、今や夏本番。
- 林家 染太/もぎとり
- 林家 竹丸/立候補(桂三枝 作)
- 露の 吉次/持参金
- 笑福亭笑子/腹話術
- 桂 文昇/悋気の独楽
- 桂 都丸/阿弥陀池
- 旭堂 南海/講談・山内一豊(とその妻、千代)
- 笑福亭学光/荒大名の茶の湯(荒茶)
- 桂 よね吉/遊山船
- 桂 雀三郎/帰り俥(小佐田定雄 作)
笑子さんの出囃子がビートルズの「イエロー・サブマリン」だったのが可笑しかった(彼女は師匠の鶴笑さんと共にロンドンを拠点に活動していた)。以前観た時よりも客の心を上手くつかみ、ショーとしてのエンターテイメント性を増したように想われる。
文昇さんは「悋気の独楽」に登場する女中・お竹の描き方が濃くて笑った。
「帰り俥」を聴くのはこれが2回目。やはり作品の出来が芳しくないと想った。人力車が目的地に着くたびに、さらに遠くへ往ってほしいと依頼が舞い込むのだが、ワン・パターンで仕舞にダレてくる。この繰り返しが有効なのは、いくらなんでも3回までが限度だろう。雀三郎さんの師匠である枝雀さんの《緊張の緩和》理論で説明するなら、後半は《緩和》ばかりで「次は何が起こるのかな?」という《緊張》が乏しい噺になってしまっている。それから雀三郎さんの高座は人力車のスピード感がないのが致命的。
よね吉さんは華のある磨かれた高座で絶品だった。ただ彼は大阪で独演会をしてくれないので、それがとても残念だ(東京では何度か行われている)。入門が一年早い兄弟子・吉弥さんは数ヶ月に一度「新・お仕事です」を繁昌亭でされているのだし、そろそろよね吉さんもフルスロットルで突っ走っても良い頃なのでは?
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