笑福亭たま/実験落語会"NIGHT HEAD"〜夏の噺「青菜」篇
6/15(月)、笑福亭たまさんの落語を聴きにコモンカフェへ。35人くらいの入り。
- 笑福亭喬介/三人旅
- 笑福亭たま/青菜
- 桂 雀太/天狗さし
- 笑福亭たま/書割盗人
- 笑福亭たま/ショート落語+新作落語
「天狗さし」は明治の頃からあり、語られなくなって久しかった噺を桂米朝さんが発掘し、手入れ(脚色)されたもの。ちなみに「天狗裁き」も同じような過程を経て現在に至るらしい。
鞍馬の天狗を捕まえてスキヤキにしようとする男の、けったいな噺である。米朝版では「五条の念仏尺(ざし)」(=物差し屋)という意味を知らないとサゲが分からない。だからそれをマクラで説明することになるのだが、雀太さん(平成14年入門)はサゲをすっかり変えて演じられた。とても分かりやすくて良かったと想う。また彼の手(しなやかな指)の動きがダイナミックで、見応えがあった。なかなか将来が愉しみな噺家さんだ。
たまさんの「青菜」はさまざまな工夫・アレンジがあり、やはり賢い人だなと感心した。《豪邸の主人と奥さん=風流な知識人》と、その言動を真似しようとする《植木屋さん=教養のない庶民》との対比が鮮明で、先月ここで聴いたたま版「代書屋」のことを想い出した。
ショート落語の出来も秀逸で、たくさん笑わせてもらった。また新作落語では患者と医者の攻防が描かれ、これも上々。さらにふくらませば、より一層面白くなるだろう。この噺が今後どのように成長していくのか大いに期待したい。
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