レイチェルの結婚
評価:B-
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「プリティ・プリンセス」で映画デビューしたアン・ハサウェイが初めてアカデミー主演女優賞にノミネートされた作品。監督は「羊たちの沈黙」でアカデミー作品賞・監督賞に輝いたジョナサン・デミ。
元麻薬中毒の妹(ハサウェイ)が姉の結婚式に参加するために、更正施設から戻ってくる所から物語は始まる。そして次第に崩壊した《家族の肖像》が浮かび上がってくるという仕組み。途中ダレる場面もあるが、人間ドラマとして中々面白い。
久しぶりにスクリーンで再会したデブラ・ウィンガーはさすが大女優としての貫禄を見せつけた。彼女は95年から01年まで女優業を休止。その不在は「デブラ・ウィンガーを探して」というドキュメンタリーまで生んだ、伝説のスターである。
アン・ハサウェイはガッツがある娘だ。デビュー作でプリンセスのイメージが世間に定着し、暫く彼女は伸び悩むことになる。しかしその後、「ブロークバック・マウンテン」や本作に出演し、果敢に自らの殻を破ってきた。彼女の迫真の演技を観るためだけでも、映画館に足を運ぶ価値はある。
今年のアカデミー賞授賞式でアンはヒュー・ジャックマンと華麗に歌い踊って、世界中の人々をアッと言わせた(動画はこちら)。後で知ったのだが、彼女は次の新作でジュディ・ガーランドを演じることが既に決まっているそうである。ジュディは生涯、薬物に悩み孤独な中で死んでいった。その生き様はエディット・ピアフに通じるものがある。「エディット・ピアフ〜愛の讃歌〜」でマリオン・コティヤールがアカデミー主演女優賞に輝いたように、アンもジュディを演じてオスカーを勝ち取るだろう。そのことを僕は今、確信している。嗚呼、映画の完成が待ち遠しい!
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