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第7回神戸国際フルートコンクール/入賞者による披露演奏会

神戸文化ホールで開催されていた神戸国際フルートコンクールは4月5日(日)に幕を閉じた。

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入賞順位は以下の通り。

  1. ダニエラ・コッホ(オーストリア)
  2. ロイク・シュネイデル(フランス)
    +オーケストラ賞を併せて受賞
  3. デニス・ブリアコフ(ロシア)
    +オーディエンス賞(第3次審査における聴衆の投票で決定)
  4. メーガン・エミ(アメリカ)
  5. アレクサンドラ・ルッソ(イタリア)
  6. マリヤ・セモチョク(ウクライナ)
    +ロマン派音楽最優秀演奏賞

さらに、現代音楽最優秀演奏賞というのが3名選ばれた。

  • 古田土 明歌(日本)
  • アレクサンドラ・グロット(ロシア)
  • グリゴリー・モルダショフ(ロシア)

Kobe

披露演奏会のプログラムは下記。作曲家/曲名《奏者》の順に表記している。

  • ライネッケ/ソナタ「オンディーヌ」
    《セモチョク》
  • ファーニホウ/カサンドラの夢の歌
    《モルダショフ》
  • ジャン=マリー・ルクレール/ソナタ
    《ルッソ》
  • ドナトーニ/Nidi(「巣」~<p><p><p><p><p><p><p><p><p><p><p><p><p><p><p><p><p><p><p><p><p><p><p><p><p><p><p><p><p><p><p><p><p><p><p><p><p><p><p><p><p>ディスコグラフィ (ドナトーニ)</p></p></p></p></p></p></p></p></p></p></p></p></p></p></p></p></p></p></p></p></p></p></p></p></p></p></p></p></p></p></p></p></p></p></p></p></p></p></p></p></p>ピッコロのための二つの小品より第2曲)
    《グロット》
  • シューベルト/「しぼめる花」の主題による変奏曲
    《エミ》
  • フィリップ・ユレル/エオリア(ひとりのフルート奏者のための)
    《古田土》
  • モーツァルト/フルート協奏曲 第1番から第1楽章
    《ブリアコフ》
  • モーツァルト/フルート協奏曲 第2番から第1楽章
    《シュネイデル》
  • モーツァルト/フルート協奏曲 第2番から第2,3楽章
    《コッホ》

感想は、まず現代音楽最優秀演奏賞を受賞した3人から書こう。

モルダショフさんの曲はフラッター、つばを飛ばしたり、尺八のように音程を変化させていく奏法があったり、指でキーを叩いて打楽器のような効果を出したりと、聴いていてとても面白かった。

古田土さんの曲も同様の趣旨で、合いの手に叫び声を上げたりする場面もあった。ただフルート自体は空気音が目立ち、演奏が荒い印象を受けた。不発が多すぎる。

グロットさんの無伴奏ピッコロは羽ばたきの音がしたり、巣の中で小鳥たちが会話している情景が目に浮かんだ。おっとりとして大人しい雛もいれば、攻撃的でけんか腰の雛もいる。その描き分けが見事だった。

第6位、セモチョクさんは、音になりきれず掠れた空気音が気になった。それから低音になると音量が小さくなるのも彼女の欠点だと想う。

第5位、ルッソさんが吹いたルクレールは18世紀フランス(バロック期)の作曲家。風に舞う羽のように軽やかな演奏で、典雅な雰囲気に満ちていた。

第4位、エミさんは繊細で静謐な変奏や、雄弁で力強い変奏など、その性格の違いを巧みに表現していた。

第3位、ブリアコフさんは一つ一つ音の粒が揃っているのが素晴らしいと想った。

第2位、ロイクさんは強弱や音の入り方、抜き方のニュアンスが豊かで繊細。その唇から紡ぎ出される音楽は軽やかでのびやか。天衣無縫な自由さ、ピチピチと跳ねるような鮮度が魅力的である。

第1位、コッホさんはビロードのように滑らかで、柔らかい音色が筆舌に尽くしがたい。特にその宝石のようにきらきら輝くpp(ピアニッシモ)の何と美しいこと!

トップの2人は文句なしの審査結果であったと想う。しかしどちらが上で、どちらが下かというのは全くもって決めかねる。両者の資質が全く異なるからである。今回の披露演奏会を聴いた限りでは、いっそのこと第2回(1989年)のように、第1位が2人でも良かったのではないだろうか?と想ったくらいである。

ダニエラ・コッホさんはオーストリア出身だけに、将来はウィーン・フィルの首席奏者も夢ではないだろうと僕は期待している。彼女は来年再び神戸に招聘され、リサイタルが開催される予定であると主催者よりアナウンスもあった。

なお、コンチェルトで伴奏をしたのは神戸市室内合奏団(指揮者なし)。なかなか好サポートであった。ここは弦楽合奏団なので大阪フィルハーモニー交響楽団ホルン首席の村上さん、同じく大フィルのオーボエ奏者・浅川さんらがトラ(客演)として参加されていた。また会場で大フィルのフルート首席・榎田さんのお姿もお見かけした。

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