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2009年4月 5日 (日)

淀工 IN スプリング・コンサート2009

4/5(日)大阪城音楽堂で恒例のスプリング・コンサートを聴いた。

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大阪を代表する吹奏楽の名門が集うこのコンサート、今年は中学、高校、大学、一般、プロとそれぞれ1団体ずつの出場となった。

11時30分、まずは大谷中・高等学校吹奏楽部/バトントワリング部によるパレードが華やかに展開され、春爛漫の高揚した気分を盛り上げる。

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曲は「聖者が町にやってくる」スーザ/行進曲「雷神」など。

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12時。彼らが野外音楽堂に到着すると、いよいよコンサートの開始である。

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まずトップバッターは大阪市立市岡中学校吹奏楽部(指揮:下田 泰)。ここは2008年関西吹奏楽コンクールで金賞を受賞している。

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コンクール出場時の3年生が抜けたため、約20名の演奏であった。フルートはひとりだけで、ピッコロも兼任。

  • ヴァンデルロースト/アルセナール
  • アッペルモント/ガリバー旅行記
  • 久石 譲(森田一浩 編)/アニメ・メドレー
  • 都倉俊一(山下国俊 編)/ピンクレディー・メドレー

久石さんの作品集は全て宮崎 駿監督作品で、「天空の城ラピュタ」君をのせて~「風の谷のナウシカ」鳥の人~「紅の豚」帰らざる日々~「となりのトトロ」風のとおり道 という構成。森田一浩さんには「ラピュタ」~キャッスル・イン・ザ・スカイ~という名アレンジがあるが、こちらもそれに劣らず素晴らしい。鳥の人では「ユパ様、これ運んで下さるー?気流が乱れて上手く飛べないのー」、帰らざる日々なら「飛ばねぇ豚は、ただの豚だ」といった名台詞が即座に脳裏に蘇る。また風のとおり道を聴きながら三鷹の森ジブリ美術館を訪ねた時のことや、宮崎さんが「もののけ姫」でロケハンした屋久島の縄文杉までトレッキングしたことなどを懐かしく想い出した。

続いて丸谷明夫先生(丸ちゃん)率いる、大阪府立淀川工科高等学校(淀工)吹奏楽部の登場である。

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  • シェルツァー/行進曲「ハイデックスブルグ万歳!」
  • ショスタコーヴィチ(ハンスバーガー編)/祝典序曲
  • 真島俊夫 編/カーペンターズ・フォーエバー(全曲版)
  • 弾 厚作(磯崎敦博 編)/ジャパニーズ・グラフティIV(お嫁においで~サライ)
  • スーザ/行進曲「星条旗よ永遠なれ」

つい先日NHKで、ベネズエラの音楽教育システム「エル・システマ」(詳細はこちら)に関するドキュメンタリーを観ていたら、設立者アブレウ博士の精力的な仕事振りについて、あるスタッフがこんなことを言っていたのがとっても印象的だった。

博士が好きなことわざは「天国に行けば、たっぷり休める」です。

これを聞いて、アブレウ博士と淀工丸ちゃんは本当に似ているなぁとつくづく感じた。

淀工に赴任されて45年。先生は自分の人生を子供たちの音楽教育に捧げてこられた。定年後も学校に留まる道を選び、関西吹奏楽連盟理事長を兼務しながら年間1日か2日しか休日がないという生活を続けておられる。

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今回は100名を超す新2年生、3年生が全員出演ということでステージに所狭しと椅子が並べられた。無論、譜面台など置くスペースはなく、生徒は暗譜である。

人数は多いがそこは天下の淀工。縦(アインザッツ)と横(ピッチ)が完璧に合い、もの凄い音圧で客席に迫ってきた。特に祝典序曲における木管の勢いある上昇音型は、疾きこと風の如し!

祝典序曲ではOBによるバンダ(金管別働隊)が客席後方にずらりと並び、音楽堂は壮大な音響に包まれた。

やっぱり大阪の春は丸ちゃん/淀工の演奏を聴かなくちゃ始まらない。そういう想いを新たにしたのであった。

本当はこの後、近畿大学吹奏楽部創価学会関西吹奏楽部大阪市音楽団の演奏と続くのだが、僕は14時から神戸文化ホールで神戸国際フルートコンクール入賞者による披露演奏会を聴きに行かなちゃならないので、そそくさと会場を後にした。その演奏会についても書かなければ……。でもそれはまた、別の話。

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コメント

おはようございます。鯉太郎です。毎日楽しみに拝見させて頂いております。

丸谷先生お元気でご活躍とのこと。ホッとしながら嬉しく思います。昨年「今年で終わりではないか?」という噂を聞いたので、どうなることかと思っていましたが。またお姿拝見できるのを楽しみにしております。

雅哉さん、いつもお忙しく飛び回っておられるのですね。お体に気をつけてお過ごし下さい。

>でもそれはまた、別の話。
のフレーズ、王様のレストランを思い出しました。

投稿: 鯉太郎 | 2009年4月 7日 (火) 05時47分

鯉太郎さん、コメントありがとうございます。

>それはまた、別の話

は勿論、僕が愛して止まない三谷幸喜「王様のレストラン」の決め台詞です。しかしこれがオリジナルではなく、三谷さんが尊敬するビリー・ワイルダー監督の映画「あなただけ今晩は」(1963)に登場するバーテンダーの台詞"That's another story."の引用なのです。「王様のレストラン」のラストシーンは三谷さんが奇妙な紳士に変装して登場しますが、これも「あなただけ今晩は」のパロディになっています。

投稿: 雅哉 | 2009年4月 7日 (火) 07時47分

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