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神戸国際フルートコンクール/審査員によるスペシャルコンサート

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神戸文化ホールで開催されている第7回神戸国際フルートコンクールで、審査員によるスペシャルコンサートを聴いた。

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このコンクールは過去にエマニュエル・パユ(ベルリン・フィル首席)、エミリー・バイノン(ロイヤル・コンセルトヘボウ首席)、マテュー・デュフー(シカゴ交響楽団首席)など、錚々たる入賞者が名を連ねている。

ロビーにはファイナリスト6名が掲載されていた。

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国籍は出場順にロシア、イタリア、アメリカ、ウクライナ、フランス、オーストリア。

今回のコンクールは世界から59人の若いフルーティストが集結した。そのうち日本16、韓国7、台湾2、中国2とアジア勢総計27名。しかし、本選を前に何と全滅!そもそも第2次審査を通過し第3次審査に臨んだ12人中、日本と中国から1名ずつしか残っていなかったようである。前回の第1位と第3位は日本人が入賞したのだが……。

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さて、審査員によるコンサートの曲目である(括弧内は奏者)。

  • クーラウ/ファンタジー(神田寛明)
  • マルタン/バラード(尹 慧利)
  • カルク=エレルト/交響的カンツォーネ(アンドレア・リーバクネヒト)
  • マレ&ブーレーズ/スペインのフォリアにちりばめられたうつろいゆくもの5番(フェリックス・レングリ)
  • タファネル/トマの「ミニョン」による幻想曲(フィリップ・ベルノルド)
  • ライネッケ/バラード(酒井秀明)
  • フォーレ/コンクールのための小品(キャロル・ウィンセンス)
  • フォス/3つのアメリカ風小品( 〃 )
  • ウィリィ/フルートソロのための小品(ヴォルフガング・シュルツ)
  • ドボルザーク/ロマンス(ウイリアム・ベネット)

アンコールはアンサンブル(四重奏やデュエット)で、

  • モーツァルト/歌劇「フィガロの結婚」序曲
    (リーバクネヒト&ウィンセンス&レングリ&ベルノルド)
  • J.シュトラウス(神田 編)/喜歌劇「こうもり」序曲
    (シュルツ&神田)
  • ベートーヴェン(神田 編)/交響曲全9曲を1分で吹いちゃいます
    (ベネット&尹&酒井&金 昌国)

客席にはコンクール参加者も多数詰め掛けていて、国際色豊か。審査員の先生たちがとても愉しそうに吹かれているのが印象的だった。

NHK交響楽団の首席、神田さんは1年間ウィーン国立音楽大学に留学されており、そこでウィーン・フィル首席のシュルツさんに師事したそう。アンコールで師弟によるデュエットを聴きながら感じたことは、ふたりのビブラート奏法が似ているということ。とても控えめなのだ。

シュルツさんの無伴奏ソロは1986年にオーストリアの作曲家ウィリィが彼のために書いた作品だそう。現代音楽を吹かれるのは滅多にないことだと司会の金 昌国さんが仰っていた。シュルツさんは昨年5月兵庫芸文でフルート・リサイタルを開催される予定で僕もそのチケットを購入していたのだが、心臓の緊急手術をされることになり直前でキャンセルになってしまった(→詳細はこちら)。手術後20Kg減量されたとのことで、お元気そうで良かった。

アメリカのジュリアード音楽院から来られたウィンセンスさんはノン・ビブラートから高速までビブラートのかけ方が変幻自在。ネイティブ・アメリカンの音楽を意識したフォス作品はフラッタリング(羽ばたき)奏法も駆使されていて聴き応えがあった。

リーバクネヒトさんはひとつひとつに音がびっしり詰まったような大変充実した演奏で、高音から低音まで均一に響くのが素晴らしい。

レングリさん(スイス生まれ)はフラウト・トラヴェルソ(木製のバロック・フルート)も吹きこなされるそうだが、今回手にしたのは24金のモダン・フルート。フランスの作曲家マラン・マレが18世紀に書いた曲と、20世紀のブーレーズ/トランジトワール Vの楽譜を2つの譜面台に乗せ、同時並行で交互に吹くという意表を突くパフォーマンス。正に《未知との遭遇》を愉しんだが、どうしてこんなことをするのかその意図は??だった。 

僕が一番聴き惚れたはフィリップ・ベルノルドさんの演奏。1987年、ジャン=ピエール・ランパル国際フルート・コンクール優勝者。メロディは蝶のように軽やかに舞い、音色は花のように香り華やか。

なんと贅沢な演奏会だろう!正に夢の競演であった。これが入場料たった2,000円だなんて俄かに信じ難い。主催者の神戸市に感謝。

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