少年メリケンサック
評価:B
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青春映画の佳作である。でも脚本・監督が劇団「大人計画」の宮藤官九郎(クドカン)だから一筋縄ではいかない、くせ球だ。そこが本作の魅力である。僕はクドカンの映画監督デビュー作「真夜中の弥次さん喜多さん」から大好きだ。病んでいる、でもパワフルな生命力に満ち溢れている。
本作には「パンクは生き様だ」という台詞が登場する。渋いねぇ~。佐藤浩市、田口トモロヲ、木村祐一らおじさんたちが頑張っている姿はいとおしい。
クドカン自身、パンクバンド「グループ魂」のメンバーなので、映画にリズムと躍動感がある。
しかし何と言ってもこの映画最大の魅力は宮崎あおいであろう。彼女の弾けっぷりがいいし、観ていて爽快感がある。「篤姫」とは180°違ったヒロイン像を見事に創りあげている。その女優魂、天晴れなり!
「少年メリケンサック」であおいちゃんの彼氏を演じているのが勝地涼。ふたりのやり取りを聞いていると、篤姫とジョン万次郎のことを懐かしく想い出した。でも全く、キャラがかぶってはいないのだけれど。
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