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ハッピーフライト

評価:B

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矢口史靖 監督には借りがある。

僕は中学・高校の6年間、吹奏楽部で青春時代を送った。大学に入学して以降は音楽から離れた生活を送っていたのだが、そんな時に映画館で矢口史靖 脚本・監督の「スウィングガールズ」(2004)に出合った。ワクワクして観ながら、心の中で叫んだ「こんな青春映画を長い間待っていたんだ!」

これが契機となり、僕は十数年ぶりに楽器を手に取った。そして社会人吹奏楽団に入ることになる。また、全然聴いていなかった吹奏楽のCDやDVDを貪るように視聴し、淀川工科高等学校(淀工)吹奏楽部丸谷明夫 先生の存在を知り、挙句の果てに生まれて初めて東京・普門館に全日本吹奏楽コンクールを聴きに往くことにまで繋がった。

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さて、「ハッピーフライト」の話である。「飛行機はいかにして飛ぶか?」というHow To もの、すなわち「お葬式」「マルサの女」など一連の伊丹十三監督の作品群の流れを受け継ぎながら、そこに「大空港」(1970)「タワーリング・インフェルノ」(1974)といったパニック映画で定石の《グランド・ホテル形式》を持ち込んだのが本作である。

How to ものとしてのエピソードは大変充実しており、とても面白い。ただその分、本来主人公である筈の綾瀬はるかの物語が弱く、全く印象に残らないというのがこの映画の辛いところだろう。

それにしても綾瀬はるかの大根ぶりは、あの仲間由紀恵に匹敵すると言っても過言ではないのだが、そこはさすが矢口監督、彼女の周囲に芸達者な役者を揃え、その不備を見事にカバーしている。なかなかしたたかな戦略である。

チーフパーサー役の寺島しのぶ、グランドスタッフの田畑智子平岩紙(劇団「大人計画」)、ディスパッチャーの肘井美佳(プロフィールを調べてみると上方落語が好きで、桂米朝の大ファンだとか。渋い!)らが好演。綾瀬の脇をがっちり固め、映画を引き締めている。

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