トロピック・サンダー/史上最低の作戦
評価:B-
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本作同様にベン・スティラーが製作・脚本・監督・主演を兼任し、ファッション界を舞台とした「ズーランダー」(2001)の馬鹿馬鹿しさには死ぬほど笑った(評価:A)。

だから彼の創るコメディは信頼しているので、「トロピックサンダー」にも期待していた。
今回は「地獄の黙示録」「プラトーン」など過去の戦争映画をパロディにしながら、さすが完成度の高いコメディに仕上がっていたが、些か悪乗りし過ぎの感は否めず、特に「プライベート・ライアン」をからかった内蔵ドバッ!の場面はいくらなんでも悪趣味である。ゆえに評価がマイナス付きとなった。
「アイアンマン」で完全復活を遂げたロバート・ダウニー・Jrがミンストレル・ショー風の黒塗りで登場。今回も好演だった。しかし、この映画で全てをさらっていったのは何と言ってもトム・クルーズの奇怪なダンス!いやぁ、ぶっ飛んだ。彼がアカデミー賞候補となった「マグノリア」(1999)の演技より断然良い。ちなみにふたりは本作でゴールデン・グローブ助演男優賞候補となっている(受賞することは絶対あり得ないが。だって対抗馬が「ダークナイト」のヒース・レジャーだぜ!?敵いっこない)。
しかし、とても淋しく想ったのはベン・スティラーの朋友(buddy)、オーウェン・ウィルソンが本作に出演していないことである。2007年8月26日に自殺未遂を図り、入院していたためである。ベンが演じた映画スターの、エージェント役はオーウェン・ウィルソンを想定して当て書きされたことが火を見るより明らかだった。またいつの日か、ベンと一緒にはしゃいでスクリーンを跳ね回る彼の姿を観たいものである。
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