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2008年12月 8日 (月)

《一挙放出!!》最近聴いた落語会から

田辺寄席 in 寺西家(11/28)

  • 桂  三四郎/宿題(三枝 作)
  • 笑福亭生喬/加賀の千代
  • 桂     文太/平兵衛野盗伝奇(贋作芝居噺)
  • 桂     都丸/崇徳院

豪快な都丸さんの「崇徳院」が聴き応えあった。若旦那が一目惚れした娘を探し、熊五郎が大阪中を《グルグルグルグルグルグル》駆け回るという件の大熱演では、「あ、これはもしかしたら枝雀さんの型では?」と想った。すると、サゲが米朝さんの《割れても末に、買わんとぞ思う》ではなく、枝雀バージョン《こうして一対の夫婦が出来ました》だった(ちなみに、以前聴いた吉弥さんの「崇徳院」は米朝バージョン)。ここで2つの仮説が考えられる。

  1. 都丸さんが直接、枝雀さんから「崇徳院」の稽古をして貰った
  2. 枝雀ざこば(枝雀の弟弟子)→都丸(ざこばの弟子)というルートで伝授された

どちらが正解なのかは、ざこばさんの「崇徳院」を聴けば分かるのだろう。また、その日が来るのを愉しみに待ちたい。

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あみだ池寄席@落語「阿弥陀池」の舞台となった和光寺にて(11/30)

  • 露の団姫/子ほめ
  • 露の吉次/寝床
  • 桂三歩/鯛(三枝 作)
  • 露のききょう/逐虎伝(五郎兵衛 作)
  • 露の五郎兵衛/子別れ(子は鎹)

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「逐虎伝」は噺自体も、演者もいまいち。

三歩さんが良かった。「鯛」は以前、小学生落語家・りんりん亭りん吉さんで聴いたが、やはりベテランにしか出せない味わいというものがある。途中、ポニョが飛び出してきたり、独自のくすぐりもとても面白かった。

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夢の三競演@シアターBRAVA!(12/1)

  • 桂     楽珍/手水廻し
  • 笑福亭鶴瓶/オールウェイズお母ちゃんの笑顔(私落語)
  • 桂     文珍/胴乱の幸助
  • 桂     南光/高津の富

鶴瓶さんの「私落語」はやはり完成度が高く、お見事!としか言いようがない。

鶴瓶さんが師匠の故・笑福亭松鶴から一度も落語の稽古をして貰ったことがないというのは有名な話。南光さん(枝雀の一番弟子)は「高津の富」を松鶴から伝授されたそうで、その稽古中に鶴瓶さんが顔を出した。すると松鶴曰く、「鶴瓶が来たから、今日はもうやめようか」

「ひどい話でしょう?」と鶴瓶さん。すると文珍さんが「いやぁ、あなたは古典ではなく、私落語をしなさいということなのでしょう」……僕も文珍さんと同意見だ。師匠は鶴瓶さんの進むべき道を示されたのだろう。

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ざこば 福笑 二人会@繁昌亭(12/2)

  • 笑福亭 たま/いらち俥(+ショート落語)
  • 桂   ざこば/厩火事
  • 桂      出丸/二人ぐせ
  • 笑福亭福笑/絶体絶命

福笑さんも仰っていたが、ざこばさんはその人柄自体が魅力的で面白い。つまりざこばという人間そのものが落語なのである。マクラをたっぷりと「厩火事」だけで47分!噺家・ざこばを堪能した。中学校3年生の時、米朝さんに弟子入り志願。住み慣れた南海沿線から米朝さんの住む阪急沿線の高級住宅街へ初めて足を踏み入れたときの緊張感。「阪急電車の小豆色の車両を見ただけでドキドキしましたわ」

米朝宅で目の前に差し出されたお菓子を食べても良いのか考えあぐねていると、当時幼稚園児だった小米朝(現・米團治)さんが現れ、そのお菓子を掻っ攫っていったエピソード。「幼稚園児の癖にベレー帽被って、お前は画家か!?と思いましたわ」そして、年季明け前だった枝雀(当時・小米)さんとの出会い……。しみじみ良い噺を聴かせて貰った。

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桂 吉朝一門会@ピッコロシアター(尼崎市)

  • 吉の丞/軽業
  • しん吉/初天神
  • よね吉/蛸芝居
  • 吉弥/短命
  • あさ吉/天災

吉朝一門といえば芝居噺。もう兎に角、よね吉さんの「蛸芝居」が絶品!歌舞伎の型がビシッと決まり、その姿が惚れ惚れするくらい美しい。ちなみに彼はNHK連続テレビ小説「ちりとてちん」に落語家・万葉亭柳眉(まんようていりゅうび)役で出演している。

故・桂吉朝の弟子は全員で七人。その内、先日発表された第3回繁昌亭大賞で吉弥さんが大賞、そして吉坊さんが輝き賞を受賞した。まことに優秀な一門である。そして今回、漸く生で聴くことが出来たよね吉さんも十分受賞に値する実力があると見た。是非もっと頻繁に繁昌亭に出演され、大賞を狙って欲しい。

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