流星の絆、アリアケ、ハヤシライス
今、テレビドラマは「篤姫」と「流星の絆」が面白い。宮崎あおいはとても綺麗になったし、戸田恵梨香は可愛い <それかよ!
宮崎あおいは映画デビュー作「あの、夏の日/とんでろ、じいちゃん」(1999、大林宣彦監督)から観ているが、撮影当時彼女はまだ13歳だった(遠い目)。塩田昭彦監督の映画「害虫」(2002)も好きだったなぁ。これであおいちゃんはナント三大陸映画祭の主演女優賞を獲ったんだ。しかし、まさか彼女がここまで国民的女優となるとは想像だにしなかった。つい最近、オリコンが20~35歳の女性を対象に行なった調査「なりたい顔」ランキングでは第2位だったそうだ(1位は柴咲コウ)。
閑話休題。で「流星の絆」の話だ。東野圭吾が原作で、脚色が劇団「大人計画」のクドカン(宮藤官九郎)ということで「これは期待出来るぞ!」と観始めた。
東野圭吾のミステリーは好きで、10冊くらい読んでいる。今はガリレオ・シリーズが人気があるみたいだが、僕が東野の最高傑作だと思うのは「白夜行」('99出版)。次点が「手紙」かな?彼は「容疑者Xの献身」('05出版)ではなく、「白夜行」で直木賞を受賞すべきだったと今でも信じて疑わない。真面目なミステリーだけではなく、「名探偵の掟」「超・殺人事件」などバカミス(ユーモア小説)の東野も好きだ。
クドカンの脚本はオリジナルだと変な方向に暴走して失敗することもしばしばあるが、原作付き(映画「GO」「ピンポン」)とか落語(「タイガー&ドラゴン」)といった縛りがあると、卓越した才能を発揮する。
「流星の絆」は初っぱなの第1話から驚かされた。コメディ・タッチでクドカン・ワールド全開だったからである。シリアスな物語をここまで自分の色に染めてしまうクドカンも天晴れだし、それを許す東野の懐の広さも大したものだ。
原作に忠実であることを求める東野ファンからは非難囂々のドラマ版だが、僕はクドカンのオリジナル部分に違和感を感じないし、断固支持したい。
さて、「流星の絆」で重要な役割を果たすのが洋食屋”アリアケ”のハヤシライスである。おかげで今、ハヤシライスが静かなブームになっているという。なんとハウスから「流星の絆《特製ハヤシライス》」というレトルト食品も発売されているようだ。詳細はこちら。
僕が大阪で一番お気に入りなのがJR野田駅に近い元船場「精養軒」のハヤシライス(二番目に好きなのは心斎橋「グリルばらの木」のハッシュドビーフ)。
先日、ザ・シンフォニーホールに市音の定期を聴きに往く前、夕方6時頃「精養軒」に立ち寄った。
ハヤシライスを注文すると、「済みません、今日はいつもよりハヤシの注文が多くて、もう肉がなくなってしまったんです」……え、えーっ!
こんな事態は初めてだ。ドラマの影響なんだろうか……。
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