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2008年10月22日 (水)

デトロイト・メタル・シティ

評価:C

公式サイトはこちら。同名コミックスを原作とし、《コメディ》と言うよりは《ギャグ映画》という名称が相応しい。

松山ケンイチが好演。彼の素顔は些か間が抜けているが、例えば「デスノート」の"L"みたいに、化粧をすると輝く不思議な役者である。

そして音楽が良い。劇中で歌われる渋谷系の歌はカジヒデキが手掛け、デスメタルバンドのボーカルである主人公・クラウザーの宿敵を世界的ヘヴィメタルバンドKISSのジーン・シモンズが演じており、そちらも本格的。さらに劇判音楽は「王様のレストラン」「オケピ!」「新選組!」の服部隆之。オープニング・アニメーションと共に高鳴る格調高い音楽はまるで、ティム・バートン監督と組んだ時のダニー・エルフマン(「シザーハンズ」「バットマン」「チャーリーとチョコレート工場」)みたいではないか!

ただ、話は面白いのだが脚色がそれを活かしきれていない。特に故郷での母親とのエピソードは全く不要。宮崎美子の重たい演技が映画を停滞させる。

それからテレビディレクター・李闘士男の演出が凡庸。小ぢんまりとまとまってはいるが映画としての広がりが足りないし、もっと編集でカットを細かく割ってテンポを出せた筈。特にクライマックス、宿敵とのバトル会場に全速力で走って向かう松山ケンイチが、バテて息切れしているのが画面から一目瞭然。実にお粗末だった。

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