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ミュージカル「ウィキッド」@四季劇場〔海〕

東京出張のついでに、汐留シオサイトにある四季劇場[海]でブロードウェイ・ミュージカル「ウィキッド」を観劇。恐らく「オペラ座の怪人」の後、地元・大阪でも「ウィキッド」がかけられると想うが、今までの四季のやり口から考えれば大阪はどうせカラオケ上演だろうから、生オーケストラで上演されているうちに観ておきたかったのである。

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劇団四季は先日、今年12月からの入場料値下げを発表した。これはミュージカルの敷居を低くし、観客の裾野を広げるという意味では大変結構なことである。 しかし、大阪での生演奏の実現という観点から考えると、コスト面などますますその可能性が閉ざされたと言わざるを得ない。

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「ウィキッド」はジュディ・ガーランドが主演したMGMミュージカルの金字塔「オズの魔法使い」のいわば外伝(スピンオフ)。主人公となるのは西の悪い魔女・エルファバと南の良い魔女・グリンダ。知られざるふたりの友情物語である。ちなみにタイトルの"Wicked"とは《邪悪な》という意味。

まず台本が二流。「オズの魔法使い」との整合性を図るために必死になっているが、結局矛盾だらけ。物語の運びに綻びが目立ち退屈なこと極まりない。

音楽も二流(作詞/作曲はアニメ「プリンス・オブ・エジプト」でアカデミー歌曲賞を受賞したスティーヴン・シュワルツ)。ありきたりで魅力に乏しい。ただし、2004年のトニー賞を受賞した装置デザインと衣装デザインは超一級。特に「オズの国」における緑の衣装は洗練されていて素晴らしい!目で見て愉しめる作品ではある(僕はもう二度と観たいとは想わないけれど……)。

そうそう、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンでもこのミュージカルの短縮版(35分)が上演中。詳細はこちら。これも開幕してすぐに観た。短時間でハイライトが観れるので便利だが、物語を端折り過ぎて意味不明。どっちもどっち。

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僕が四季版を観た日の主要キャストは以下の通り。

  • グリンダ:西 珠美
  • エルファバ:樋口麻美
  • フィエロ:北澤裕輔
  • オズの魔法使い:飯野おさみ

主役3人は歌唱力もあり、なかなか良かった。特に第1幕フィナーレはこのミュージカル最大の見所であり、グリンダとエルファバの気迫に満ちた二重唱に痺れた。これぞミュージカルの醍醐味、Theatergoer(芝居好き)として至福の時だった。

ただ、西さんの台詞部分は四季独特の発声法(母音法)がとても不自然で気になった。

それから生演奏の四季オーケストラの響きがペラペラ。なんでこんな薄い音しか出ないのだろうとオケピ!(オーケストラ・ピット)を覗いてみると、僕が確認出来た限り弦楽器はヴァイオリン1名、チェロ1名、コントラバス1名という編成だった。人件費を削減するために極力楽員の人数を絞っているのだろう。だから弦楽器群が管楽器群のパワーに完全に負けている。

四季劇場「秋」で「ウエストサイド物語」を観劇された方が、やはりオケは弦楽パートが各1名ずつだったと書かれている→劇場の天使へ。

独立採算制で頑張っている四季の企業努力は認める。しかし、ミュージカルって入場料が安いことだけが求められているのだろうか?その本来あるべき姿に、今一度立ち返って欲しいものである。

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