トン・コープマン/チェンバロ&パイプオルガン・リサイタル
オルガニスト、そしてアムステルダム・バロック管弦楽団(古楽器オーケストラ)の指揮者としても名高いトン・コープマンのリサイタルを大阪・いずみホールで聴いた。
前半がチェンバロ演奏でブクスフーデ、フローベルガー、L.クープラン、ブルーナ、J.S.バッハの作品。後半はパイプオルガンでJ.S.バッハという贅沢なプログラム。
まずトンのチェンバロはミス・タッチが気になった。それから一曲の間にテンポが目まぐるしく変わるので、聴いていて居心地が悪い。浪漫派以降の音楽なら兎も角、バッハは一定のテンポで弾くべきだろう。そういう意味で、関西が誇るチェンバロの貴公子/中野振一郎 先生の方が断然上手いと想った。
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一方、トンのオルガンは世界最速の演奏として、つとに有名。
テンポの遅いバッハのコラールは、やはり恣意的なテンポの揺れが気になったが、痛快にぶっ飛ばす「小フーガ ト短調」や「パッサカリアとフーガ」は彼の独壇場。ストコフスキーの管弦楽編曲でも有名な「小フーガ」なんか、あっと言う間に曲が終わり呆気に取られた。あまりに速すぎて、全く別の曲に聴こえた。想わず笑みがこぼれる。トン最高!
結論。チェンバロはいらないから、トンのオルガンをもっと聴きたかった。
来年、彼はアムステルダム・バロック管弦楽団を率いて大阪にまた来てくれるらしい。古楽不毛の地、大阪に一輪の花を咲かせて欲しいものである。
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コメント
まるでわかってない方のようですね(笑)
投稿: 西行 | 2018年7月14日 (土) 09時56分
じゃあお前、何がわかっているのか書いてみなよ。作文力を見てやるよ。
投稿: 雅哉 | 2018年7月14日 (土) 12時50分