« クレメラータ・バルティカ&オーケストラ・アンサンブル金沢 | トップページ | 鈴木秀美とオーケストラ・リベラ・クラシカの仲間たち »

関西マーチングコンテスト(高校以上の部)観戦記 2008

昨年は地元・大阪城ホールで全日本マーチングコンテストが開催されたので観に往った。

関連記事:

しかし今年の全国大会は幕張メッセなので遠征は諦め、替わりに関西大会を観ることにした。

いきなり話はクライマックスに飛ぶ。各校のパフォーマンスが終わり審査結果発表前に、僕は連れと、もし自分が審査員ならばどこを関西代表に選ぶか?を冷静に検討した。ちなみに昨年は4校が全国に駒を進めている。

僕の予想は、

  • 兵庫 滝川第二高等学校(滝二)
  • 大阪 大阪府立淀川工科高等学校(淀工)
  • 大阪 向陽台高等学校
  • 大阪 大阪桐蔭高等学校

連れの予想は、

  • 淀工
  • 向陽台
  • 桐蔭
  • 京都 京都橘高等学校

そして結果は、

  • 滝二
  • 淀工
  • 桐蔭
  • 京都橘

となった。つまり上に挙げた5校の実力が拮抗しており、どこが選ばれてもおかしくない状況だったと言えるだろう。それにしても昨年、全国大会で金賞を受賞した向陽台が落選したのには驚かされたし、これは納得がいかない判定であった。

20080928092825

総論を述べると、関西吹奏楽コンクール同様に各都道府県で地域格差を感じた大会であった。大阪勢のレベルが圧倒的に高く、逆に滋賀県と和歌山県が低調だった。金賞の数は大阪5、兵庫2、京都1。滋賀代表3校は全て銅賞。和歌山代表は1校のみで、ここも銅賞だった。

また、京都橘などカラーガード隊のある学校がいくつか見られた。僕はマーチングコンテストに関する限り、10人以下の少数のカラーガード隊は中途半端な印象を受け、蛇足のように想う。代表に選ばれた4校の内3校はカラーガード隊がないわけで、審査上有利であるかどうかも怪しい。カラーガード隊を活躍させたいのならば、日本マーチングバンド・バトントワーリング協会主催の全国大会が別にあるわけだから、そちらに参加すればよいのではないだろうか?実際に明浄(大阪)、武庫女(兵庫)、天理(奈良)などマーチングの強豪校はそちらを選択し、吹奏楽連盟が主催するこちらのコンテストには参加していない。両者に出場している西原(沖縄)や精華女子(福岡)などは全日本マーチングコンテストの方はカラーガード隊なしで出場し、きちっと棲み分けしている。

また「屋根の上のバイオリン弾き」「ジーザス・クライスト・スーパースター」「オペラ座の怪人」などを演奏した学校があったが、どうもミュージカルの音楽はマーチングに合っていない気がした。

各論に入ろう。印象に残った団体を出場順に書く。

滝川第二高等学校  滝二の代名詞ともいえる「アルセナール」は正に王者の行進。ひし形の隊列なども完璧に揃い、お見事。続く「マスク・オブ・ゾロ」は「タイタニック」のJ.ホーナーが作曲したハリウッド映画音楽。闘牛場を彷彿とさせるスパニッシュなムードに溢れ、聴き応えあり。

京都府立京都すばる高等学校  まずシンバル捌きがまるで沖縄県立西原高等学校みたいに華麗で魅了された。演奏したのは「オリエント急行」や「宇宙の音楽」で有名なP.スパークの「ハイランド讃歌」。格好いい曲で大いに気に入った。ただしこれは高音域が難しく、演奏に難があった。曲を選べば十分に値するパフォーマンスであり来年に期待したい。

淀川工科高等学校  淀工は例年通り「ハイデックスブルク万歳」「カーペンターズ フォーエバー」そして「六甲おろし」。毎年中身が同じとの批判もあろうが、高水準で安定したパフォーマンス。特に鉄壁のアンサンブルはさすがで、演奏面では文句なしに本コンクールNO.1であった。

向陽台高等学校  今年、僕はここのパフォーマンスが一番好きだった。女生徒だけのバンドだが、まず歌声を聴かせる導入部がそよ風が駆け抜けるようで爽やか。向陽台ほどしっかり足を上げて行進する学校は他になく、軍隊式のきびきびした動きが小気味好い。ホルストの「惑星」は途中サンバのリズムに変化するアレンジに心が弾み、そのステップも鮮やか。そしてここの名物ともいえる、スーザフォンをクルクル廻すパフォーマンスにときめいた。向陽台が代表権を逃したのは余りにも惜しい。

大阪桐蔭高等学校  昨年の関西大会は銀賞だったそうだ。しかし、ここの充実振りは目を瞠るものがあった。まず100名を越す大人数に圧倒された。「サーカス ビー」「熊蜂の飛行」「花のワルツ」と《蜂》というテーマで音楽を統一したコンセプトが良い。演奏の質が高く超絶技巧の「熊蜂の飛行」も見事に吹きこなし、乱れない。本大会では淀工の次に上手かった。またドラムメイジャーを担当した女生徒のバトン捌きがプロ顔負けで腰を抜かした。恐らく日本全国で、ドラムメイジャーが最強なのは福岡の精華女子高等学校だろうと僕は想っているのだが、その精華に一歩も引けを取らない位べらぼうに素晴らしいパフォーマンスだった。この実力があれば、今年の桐蔭は全国大会での金賞も決して夢ではないだろう。

箕面自由学園高等学校  斜めに進行したり、後進したりとフォーメーション(コンテ)が意表を突いて面白かった。隊列も良く揃っていたと想う。

京都橘高等学校  関西大会唯一のミニスカートで、ここの売りはその可愛らしさにある。ベニー・グッドマン楽団の代表曲「シング シング シング」と、それをパロディにしたジョン・ウィリアムズ作曲の「スウィング スウィング スウィング」(スピルバーグが監督した映画「1941」より)を組み合わせて演奏するというアイデアも○。演奏の方も去年より上手く、観ていて愉しい演技であった。

そんなこんなでコンクールが終了したのが14時前。会場となった大阪市中央体育館を後にし、兵庫県立芸術文化センターに移動。今度は15時から鈴木秀美&オーケストラ・リベラ・クラシカのメンバーによるモーツァルトを聴くことになるのだが、それはまた、別の話。

|

« クレメラータ・バルティカ&オーケストラ・アンサンブル金沢 | トップページ | 鈴木秀美とオーケストラ・リベラ・クラシカの仲間たち »

吹奏楽」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/212850/42627042

この記事へのトラックバック一覧です: 関西マーチングコンテスト(高校以上の部)観戦記 2008:

« クレメラータ・バルティカ&オーケストラ・アンサンブル金沢 | トップページ | 鈴木秀美とオーケストラ・リベラ・クラシカの仲間たち »