お笑い怪談噺、そして落語でらくだ
最近往った落語会から。
まずは7月31日の繁昌亭。怪談噺で夏祭りだ。
- 笑福亭 たま/七度狐
- 林家 染雀/化物使い
- 桂 米左/皿屋敷
- 旭堂 南鱗/江島屋騒動(講談)
- 笑福亭福笑/じたじた
講談は初体験だったが、想像したよりも聴き易かった。笑いやサゲ(落ち)のない落語という印象。
「じたじた」は「饅頭恐い」の半ばに登場する怪談噺を抽出したものだった。福笑さんの高座は、NHKで放送されたのを観たときは全く面白いと想わなかったが、実際に寄席で聴いたらなかなか良かった。やっぱり落語は生ものだな。本物の幽霊も登場。愉しかった。
そして翌8月1日金曜レイトショー(午後9時40分開演)
- 林家染二/らくだ
遅い時間にもかかわらず、繁昌亭は9割の入り。さすが第2回繁昌亭大賞を受賞された染二さん。人気がある。
「らくだ」は、「百年目」「たち切れ線香」「地獄八景亡者戯」( じごくばっけいもうじゃのたわむれ)などと並ぶ、上方落語屈指の大ネタ。故・六代目笑福亭松鶴の十八番であり、昨年は弟子の鶴瓶さんが取り組んだ(→公式サイト)。
「らくだ」とは人の名前であり、屍体を弄んで笑おうという発想が関西らしくて凄い。このブラック・ユーモアはある意味、朝ドラ「ちりとてちん」で有名になった「算段の平兵衛」に通じるものがあり、若手の噺家では到底歯が立たない極めて難しいネタである。でもそこは染二さん、口跡滑らかに登場人物たちを巧みに演じ分け、軽やかに高座をこなされた。「ヨッ!日本一」
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