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延原武春/テレマン室内管弦楽団 クラシカル楽器によるベートーヴェンの第九

ベルリンでの交響曲の初演が熱狂的な喝采を受けたという手紙をもらいました。彼の地に送った楽譜には、全体にメトロノーム表示をつけておいたのです。  L.v.ベートーヴェン

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延原武春/テレマン室内管弦楽団(および合唱団)の日本初となる試み、古楽器(クラシカル楽器)によるベートーヴェン交響曲全曲演奏会も遂に最終曲、第九までたどり着いた。不毛に終わった昨年の大植英次/大阪フィルハーモニー交響楽団のベートーヴェン・ツィクルスと違って、実りの多い演奏会だったと想う。21世紀のベートーヴェン演奏は作曲家の指示したメトロノーム速度を無視しては成立しない。

ただし、弦楽セクションは全く問題ないが、管楽器については在阪の音楽家が馴れない古楽器を演奏するのはまだまだ課題が多く、前途多難であると感じられた。特にホルン。第九でもしばしば音を外してしまい、正直聴いちゃいられなかった。

所詮クラシック音楽は大阪の文化ではなく、西洋の文化である。この道を究めるには、やはり海外留学することが必要不可欠ではないだろうか?ちなみに日本を代表する古楽オーケストラ、バッハ・コレギウム・ジャパンやオーケストラ・リベラ・クラシカのメンバーの多くは(古楽の本場)オランダやベルギーに留学経験がある。

僕は延原さんの颯爽として小気味好いベートーヴェン解釈は日本の指揮者の中でもトップクラスだと信じて疑わない。延原/テレマン室内O.のコンビは、年末にモダン楽器で「第九deクリスマス100人の第九)」というイヴェントを毎年ザ・シンフォニーホールで開催しており、一度聴いたことがある。奏者がこなれている分、今回のツィクルスよりもモダン楽器による演奏の方が断然いいと僕は想った。

第九よりもむしろ感銘深かったのは、その前に演奏された合唱幻想曲の方である。テレマン室内合唱団の実力は安定したものであるし、独唱陣も申し分ない。さらにフォルテピアノを演奏した高田泰治さんの腕前が鮮やかだった。

今回使用されたのはいずみホールが所有するフォルテピアノ。ベートーヴェンと同時代に作られたオリジナル楽器で、ペダルがなんと!5つもあるそうである(詳細はこちら)。ちなみに演奏会で用いられるフォルテピアノは現代に作られたコピー楽器であることが多い。

交響曲シリーズは終わったが、次回は同じメンバーでベートーヴェン/荘厳ミサ曲がいずみホールで演奏される。日時は10月20日(月)19時半より。また聴きに往くつもりなので、さらなる快演を期待したい。

関連記事:
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