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文珍・南光・鶴瓶 + 1/しごきの会

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帝塚山「無学の会」の翌日は、天満天神繁昌亭 「しごきの会」があった。

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この会は文珍・南光・鶴瓶という三人が毎回、成田屋看板(「大看板を張れる名人に成りたや」という洒落)の若手一人をしごくのだが、今回登場したのはな、な、なんと!この秋に米團治を襲名する予定の桂小米朝さん、49歳。父親である米朝さんに入門してはや30年、弟子は未だいない(ちなみに第1回繁昌亭大賞を受賞された笑福亭三喬さんは現在入門25年目で、2人の弟子がいる)。

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演目は以下の通り。

  • 笑福亭鶴瓶/回覧板(私落語)
  • 桂   文珍/蔵丁稚
  • 桂   南光/胴切り
  • 桂  小米朝/一文笛

鶴瓶・文珍・南光さんらは、語り口の巧さで聴衆を魅了した。

「一文笛」は米朝さんが昭和34-5年頃、書かれた新作落語。

小米朝さんは同門の南光さんから「お前、もうちょっと気ぃ入れろ」と言われ、数日後「兄さん、気を入れてきました!」と報告したそうだ。どうしたのかと尋ねられ、小米朝さん曰く「気功師の所に往ってきました」

鶴瓶さんは、「立ち切れ線香」を小米朝さんが演った時、ヒロイン小糸のことをこととと言ったこと、「阿弥陀ガ池」に出てくるを間違えてと言ったこと、鶴瓶さんが上方落語協会副会長となり、小米朝さんが間もなく米団治を襲名することが頭の中でごっちゃとなって鶴瓶さんのことを「福団治さん」と呼んだことなどを披露され、場内爆笑となった。

文珍さんが「胴と足がバラバラやな」と言うとすかさず南光さんが「下半身の方はあちこち歩き廻ってまっせ!祇園に往ったらしょっちゅう、こいつに会いますねん」と。

文珍さんに「襲名披露の時は演目何やるの?」と問われ、「いやぁ、まだ考えていません。何が良いでしょう?でも、さすがに『一文笛』という訳にはいかんでしょう」と小米朝さん。文珍さんに「どこがいかんの?そんなこと言ったらお父さんにも、今日のお客さんに対しても失礼でしょう」と窘められる一幕もあり、笑いが絶えないままお開きとなった。

まあはっきり言って小米朝さんの落語自体は名人芸からほど遠い。30年やってこの有様だから、今後も期待薄である。しかし一方で、彼には捨てがたい人間的魅力があることもまた確かである。上方落語に登場する"道楽者のアホな若旦那"がそのまま現実世界に抜け出してきたような希有な個性。所謂、《キャラが立っている》のである。

「そやけど、 一生懸命なアホほど愛おしいもんはない 」

……NHK連続テレビ小説「ちりと てちん 」に登場する名台詞である。小米朝さんの生き様を見ていると、いつもこの言葉が想い出されるのである。

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