« 歌劇「ランスへの旅」 | トップページ | 祝祭音楽劇「トゥーランドット」 »

2008年5月12日 (月)

ブログ開設一周年を迎えて

このブログに最初の記事を書いたのが昨年の5月12日。そう、今日で丁度丸一年になる。この間に上梓した記事数は233件。我ながらよく書いたものだ。

ブログに移行する前、僕は"エンピツ"という日記サイトで旧版「エンターテイメント日誌」をやっていた。ただこの時は「映画」ジャンルに登録していたので、意識的に映画についてのみ限定して語っていた。

ココログに移行してからは自由な身となった。「エンターテイメント日誌」という看板を掲げたのが今から8年前の2000年10月。しかしブログとして生まれ変わって初めて、真の意味で"エンターテイメント"を語る場に成長出来たと言えるだろう。

サイドバーにある「人気記事ランキング」(ここ1ヶ月間のアクセス集計)を見て頂ければ分かるとおり、現在なんと言っても最も沢山の方が読んでくださっているのが吹奏楽関連記事である。次がクラシック音楽。当初は吹奏楽やクラシックに関する関西限定のローカルなネタを書いても、読んでくれる人なんかいるんかいな?と半信半疑だったのだが、蓋を開けてみると本来大黒柱であった筈の映画と主従が完全に逆転してしまった。実は情報が少なく、書き手も少ない地域に密着した話題こそが求められているコンテンツだということをこの一年で学んだ次第である。

ブログを開設して数ヶ月のアクセス人数は日平均5-60人程度であったが、現在では200人/日を超えるようになってきた。単発記事で一番読まれたのは大沢たかお主演、ミュージカル「ファントム」で、これは実に1,400人以上の方に読んで頂いた。芸能人の底力を見せつけられた想いである。また、淀工サマーコンサートも同じくらい読まれている。さすが天下の淀工だ。その次が第55回全日本吹奏楽コンクールを聴いて 前編で、これが1,250人くらい。映画記事で一番読まれたのが色|戒(ラスト、コーション)の560人。しかも「ラスト、コーション」+「無修正」というキーワードで検索してきた人が多い。結局、世の中の男たちの関心はそれだけかよ!?と何だか情けないやら、可笑しいやら……。

僕が郷里・岡山を離れ、大阪に棲むようになったのが三年前の春である。この地で色々な出会いがあった。まずなんと言っても大きかったのが大阪府立淀川工科高等学校(淀工)の丸谷明夫先生(丸ちゃん)と大阪フィルハーモニー交響楽団の音楽監督、大植英次さんの存在を知ったことである。

「淀工吹奏楽日記~丸ちゃんと愉快な仲間たち~」というDVDを、発売と同時に買ったのが2006年10月のことである。それまでは丸谷明夫という名前さえ全く知らなかったし、(CDを含め)淀工の演奏を聴いたこともなかった。「世の中にはこんな凄い吹奏楽指導者がいるのか!しかも音楽の先生ではなくて、電気科の先生だなんて!!」とたちまちその人柄に魅了され、翌年の1月にはグリコン(グリーンコンサート)の客席に坐っていた。ここから僕の淀工おっかけ人生が始まったのである。

Maruchan

一方、大植英次さんはまるで太陽のように明るい人だ。クラシックの指揮者でこんなタイプの人は珍しい。大植さんが星空コンサート大阪クラシックなど、面白くて画期的な企画を始めたのが2006年からである。幸いなことに僕はそのどちらも第1回目から欠かさず参加し、大いに愉しませてもらっている。いい時期に大阪に来たとつくづく想う。ただ大植さん、ベートーヴェンやブルックナーは大植さんの資質に全く合っていないから、もうチクルスとか無理するのは止められた方がいいです。その分野は大阪シンフォニカー交響楽団の児玉 宏さんにお任せしましょう。映画「お熱いのがお好き」(Some Like It Hot,1959)の名台詞にもあるじゃないですか、"Nobody's perfect."(完璧な人などいない)って。

さて、その児玉さんが音楽監督・首席指揮者に就任する記念コンサートは来る6月20日(金)にザ・シンフォニーホールで行われる。詳細はこちら。もしこれをお読みの貴方が音楽をこよなく愛しておられるなら、何はさておいても、これだけは絶対に聴きのがすな!!当日はザ・シンフォニーホールに結集し、奇蹟を呼ぶ男児玉 宏がその魔法のタクトで紡ぎ出す未曾有の音楽体験を、共に分かち合おうではないか。品質の高さは僕が天地神明に誓って保証する。もし実際に聴いてみて裏切られたと感じたなら、どしどしここのコメント欄に書いてくれたらいい。

関連記事:
今、飛躍の時。~児玉宏/大阪シンフォニカー交響楽団 定期
聴かずに死ねるか!児玉宏/大阪シンフォニカーのベートーヴェン

閑話休題。

さて、話を元に戻そう。この一年間で僕にとって最も大きな出来事は上方落語にめぐり逢ったことだろう。東京落語と上方落語がこれほどまでに違うのかと衝撃を受けたことや、僕が現在最も好きな落語家、故・桂 枝雀さんのことなど語りたいことは山ほどあるのだが、それはまた別の機会にしよう。これぞ、日本の伝統芸能から生まれた最高のエンターテイメントである。

最後に、ブログというのは読者あってこそ初めて成立するメディアである。だから、これを読んでくださっている皆さんに感謝。そして誰よりも、温かいコメントや直截のメールを送り僕を励まして下さる貴方に、ありがとうの花束を!

| |

« 歌劇「ランスへの旅」 | トップページ | 祝祭音楽劇「トゥーランドット」 »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

ブログ開設一周年、おめでとうございます!
淀工ファンになったのは三年前なのですね。
もっと以前からだと思っていました。
熱の入りようがすごいレポをたくさん書かれますので・・・
今後のますますのご活躍を心よりお祈りいたします!

投稿: ごいんきょ | 2008年5月13日 (火) 21時58分

ごいんきょさま、温かいお言葉をありがとうございました。

ここだけの内緒話をすると、僕は"淀工ファン"というよりはむしろ"丸ちゃんファン"というのが正確かも知れません。だから丸谷先生が淀工を去る日がもしあるとすれば、それが僕が淀工の演奏を聴く最後になるだろうと想います。それまでは何時までも追い続けます。

投稿: 雅哉 | 2008年5月13日 (火) 22時34分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ブログ開設一周年を迎えて:

« 歌劇「ランスへの旅」 | トップページ | 祝祭音楽劇「トゥーランドット」 »