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昭和の日に昭和町で落語三昧

4月29日は昭和の日。そこで昭和町の田辺寄席に足を向けた。 

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大阪市にある昭和町は本当に昭和の匂いがした。公園で紙芝居をしていたり、子供たちが割り箸でゴム鉄砲を作っていたり。まるで映画「三丁目の夕日」か「異人たちとの夏」か、はたまたアニメ「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲」(←大傑作!!)の世界に迷い込んだかのような錯覚に捕らわれた。ここは正に現代の異界である。ちんどん行列ならぬ、ジャズ・バンドの行列にも出くわした。

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さて、下の写真はまるで本物みたいだが、実は道端に陳列されていた田辺寄席のミニチュアである。

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今回の出前寄席は朝10時から苗代小学校で始まり、途中から昭和建築の家屋・寺西家に場所を移して夜20時半まで計五回公演が行われた。全部聴くと高座の数なんと18。どっぷり落語に漬かった。

田辺寄席は文枝一門の桂 文太さんが中心に開催されている。今回の五公演全てに文太さんも出演され、各々異なった噺をされた。

文太さん曰く、「朝から晩まで落語をしようという企画もどうかしてますけど、それを全部聴くお客さんもどうかしてまっせ」 ハイ、仰る通りです。そしてそのどうかしている客の一人がここにもいる。

落語だけではなくお囃子解説もあって、面白かった。

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解説をされた桂 米左さんが、珍しい出囃子としてまず桂 小枝さんの「ミッキー・マウス・マーチ」を紹介された。そして客席に演奏して欲しいリクエストを尋ねる。真っ先に声が上がったのが故・桂 枝雀さんの「昼まま」だった。爆笑王と呼ばれた天才・枝雀さんが亡くなったのが99年。未だに絶大な人気なのだなぁと感慨深かった。

18の高座を立て続けに聴いて改めて感じたのは上方落語の層の厚さである。特に度肝を抜かれたのがりんりん亭りん吉さん。登場したのは、な、なんと、9歳の少女だった!その亭号を贈ったのは上方落語協会会長・桂 三枝さん。りん吉さんが二年前、初めて生で落語を聴いたのが「田辺寄席」だったそうである。その出会いからして超マニアック。今回の噺は「鯛」(桂 三枝 作)。よどみなく見事に演じきった彼女は相当な稽古を積んだに違いない。天晴れでした。りん吉さんの公式ブログはこちら

また桂あやめさんが枕(導入部)で現在、関西にはざっと200人の落語家がいるが、そのうち女性はたった5人しかいないとお話しされたのが印象的だった。やっぱり落語って男社会なんだなぁ。

ところで朝の連続テレビ小説「ちりとてちん」でお茶の間の人気者になった"徒然亭草原"こと桂 吉弥さんは神戸大学教育学部卒で、米朝一門の吉朝さんの所に弟子入りする際(94年)、さこばさんから入門を反対されたというのは有名な逸話である。その理由は「国立大学を卒業してまで噺家になるな」というものだった。

ところが、今回「田辺寄席」に出演された林家染左さんは大阪大学文学部卒(96年入門)で、笑福亭たまさんは京都大学経済学部卒(98年入門)だった。上方落語の世界もダイナミックに変化を遂げているのである。

  • 笑福亭呂竹/動物園
  • りんりん亭りん吉/鯛
  • お囃子解説
  • 桂文太/延陽伯
  • 笑福亭たま/いらち俥
  • 桂米左/桃太郎
  • 桂文太/厩火事
  • 桂春駒/親子酒
  • 桂佐ん吉/手水廻し
  • 笑福亭生喬/豊竹屋
  • 桂文太/幾代餅
  • 桂あやめ/義理ギリコミュニケーション
  • 林家染太/時うどん
  • 笑福亭仁昇/寝床
  • 桂文太/明烏
  • 桂雀松/桜の宮
  • 桂ちょうば/狸賽
  • 林家染左/隣の桜
  • 桂文太/親子茶屋
  • 菊池まどか/嫁ぐ日(浪曲)

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