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2008年3月31日 (月)

喜寿記念/桂春團治 落語会 その参

春團治 落語会 第五回目、三月三十日(日)夜公演の模様をお伝えしよう。

演目は以下の通り。

桂 春菜/七度狐
笑福亭三喬/月に群雲
(むらくも)
桂 歌丸/紙入れ

~中入~

桂福團治/長屋の花見
桂春團治/代書

春菜さんの噺は面白かったし、特に幽霊の表現の仕方が巧かったので感心したが、問題は「まくら」(前置き)。春菜さんがNHKのテレビ放送で喋ったのと、繁昌亭、そして今回のワッハホールと内容が全て同じだった。若いんだし、客を飽きさせないような工夫がもっと必要だろう。精進すべし!

秀逸だったのは昨年、繁昌亭大賞を受賞した三喬さん。今、乗りに乗っている噺家さんだ。泥棒噺を得意とされているが「月に群雲」にも盗人が登場。これは小佐田定雄さんによる新作落語。初演が平成十年。もともと台本にタイトルは無く、アンケートでお客さんに付けてもらうという趣向で決まったそうだ。江戸時代を舞台に登場人物たちが生き生きと描かれ、全く新作という感じがしなかった。お見事っ!

代書屋」は桂 米朝さんの師匠、四代目・桂米團治の作。春團治さんはこれを米朝さんから直伝されたそうだ。代書屋と客のやり取りがユーモラスで味がある。この噺は「爆笑王」こと故・桂 枝雀(米朝一門)が最も得意としていたものだそうで、枝雀版はかなり換骨奪胎しているらしい。是非そちらもDVDで観てみたいっ!

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コメント

はじめまして♪

私もこの日行っていて、三喬さんがおもしろかったのに
お題目をすっかり忘れて帰ってきて
探していてこちらで拝見させて頂きました。
とてもおもしろかったですね。
大爆笑していました。

代書屋は枝雀さんの18番でしたね。
春團治さんのそれとはまるでまったく違うお噺のようです。
どちらもおもしろいです。

投稿: Hina | 2008年4月 2日 (水) 02時52分

Hinaさん、コメントありがとうございます。

映画にもなった「じゃべれどもしゃべれども」で、大阪から東京に転校してきた少年が魅了されるのが桂 枝雀さんによる「饅頭こわい」の録音テープでした。

どんなのか興味を持って先日、枝雀さんの「饅頭こわい」が収録されたDVDを購入して、あまりの面白さに腰を抜かしました。これはもう、天才としか言いようがないですね。

変幻自在なアドリブ、ポンポン矢継ぎ早に言葉が飛び出してくるリズミカルな枝雀さんのパフォーマンスを観ながら浮かんだ言葉。それは「落語はJAZZだ!」

投稿: 雅哉 | 2008年4月 2日 (水) 08時53分

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