天神寄席
天満天神 繁昌亭で落語を聴いた。今回は大阪天満宮「菜花祭」にちなんだ対談もあった。
出演者と演目は以下の通り。
桂 春菜/善哉公社
桂 文昇/かきわり盗人
露の慎悟/阿弥陀池
ー中入ー
桂 小枝/植物園
「植物園」は「動物園」に手を加えたもの。「動物園」は原作がイギリスの話で、2代目 桂 文之助(1859-1930)が落語に仕上げた明治の新作落語である。これは小枝さんの師匠である故・桂 文枝が得意としており、また故・桂 枝雀が英語落語にして海外で披露、現在は桂 かい枝さんも世界11カ国で公演されているとか。
小枝さんは「動物園」のさげだけでは終わらず、続けて「水族館」「植物園」のエピソードへと繋げていかれた。バカボンのパパが登場するなど後半のオリジナル部分は赤塚不二夫的ナンセンス・ギャグに走り展開に些か苦しい所もあったが、そこそこ愉しめた。しかし、僕は小枝さんの真骨頂はまくら(導入部)だと想う。
「みなさん!私のことをテレビのレポーターと勘違いされている方がいらっしゃるかも知れませんが、本当は落語家なんです」「私らが寄席で着ているのは、そんじゃそこらの着物とはわけが違います。自慢じゃないけど上等なんです。本当のこと教えましょか?…(声をひそめて)…実は、ポリエステル100%なんです」と開口一番に笑いをとり、繁昌亭に飾られている「楽」と書かれた色紙が桂 米朝さんの手によるものという話から、息子の小米朝さんの爆笑エピソードに移る。さらに「浪速のモーツァルト」ことキダ・タローさんの話へと怒涛の展開をしてゆく。そこまで言うか!?の毒舌噺。やっぱり小枝さんは面白い。なんばグランド花月に出演されることの方が多く、繁昌亭では滅多にお目にかかれないのが残念だ。次回の小枝噺はゴールデン・ウィーク中に聴く予定。
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