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宝塚雪組「君を愛してる」「ミロワール」

宝塚大劇場で雪組公演を観た。

雪組

「君を愛してる−Je t'aime−」(作・演出/木村信司)

ラブ・ロマンスと銘打たれているが、出来損ないのコメディ。笑えもしなければウットリとも出来ない酷い代物。優れたミュージカルは歌で物語を推進させる力があるが、この作品は歌が始まると芝居が停滞する。これでは駄目だ。

オペラ「アイーダ」を基にした「王家に捧ぐ歌」(芸術祭優秀賞受賞)は確かに優れた作品だったが、それ以外のキムシン(木村信司)作品はさっぱり頂けない。「スサノオ」は結局「王家…」の焼き直しに過ぎず戦いは新たな戦いをうむだけという安っぽい説教に終始し、「愛のソナタ」や「明智小五郎の事件簿―黒蜥蜴」も全く面白くなかった。「君を愛してる−Je t'aime−」の台詞は陳腐だし、まさか愛とは何か?を今更説教されようとは想ってもみなかった。もうウンザリ!

それから檀れいさん退団後、僕は白羽ゆりさんこそ現役のジェンヌで一番美貌の娘役だと想っているのだが、彼女が最も美しく映えるのは「エリザベート」などコスチューム・プレイの時である。その彼女に空中ブランコ乗りの娘を配役するとは何事か!?座付き作家として失格である。結局彼女が輝いていたのはラストシーンのウエディング・ドレス姿だけというトホホな悲しさだった。

キムシンは1997年から1998年にかけて、文化庁の派遣研修員としてニューヨークへ留学していたのだが、再留学して勉強し直した方がいい。そうだなぁ、あと200年くらい。

90年以上の歴史を誇る宝塚歌劇の伝統は素晴らしいし、常に新作ミュージカルを創作し続ける努力には敬意を表し たい。しかし宝塚の駄目なところは演出家に台本を兼任させるところにあると僕は想う。だからオリジナル作品の大半が詰まらないのだ。演出の才能と戯曲を書く才能は全く別物であり、ここはきちんと分業し て歌劇団はもっと優れた劇作家を育てる必要があるだろう。あるいは例えば三谷幸喜(ミュージカル「オケピ!」)、松尾スズキ(ミュージカル「キレイ〜神様 と待ち合わせした女〜」)など外部の才能ある人に執筆を依頼してもいいんじゃないかな?

新年

『ミロワール』−鏡のエンドレス・ドリームズ−(作・演出/中村暁)

休憩後の後半は打って変わって、宝塚らしく華やかでとても良かった。鏡や水の反映をテーマに展開される洗練されたショー。冒頭、金色の煌びやかな衣装による群舞から一気に魅了され、ゴージャスな夢のひと時を愉しませてもらった。

雪組のトップスター、水 夏希さんは背が高く格好いいし、現在の雪組は音月 桂さんや鳳稀かなめさんなど美形(どちらかというと可愛い系)の男役が揃っており見目麗しい。

ショーのクライマックスは何といっても大階段(おおかいだん)が登場して黒燕尾服でキメた男役の群舞であろう。く〜ッ、痺れる。正にThat's TAKARAZUKA ! ! 出るのは只、ため息ばかりなり。いくら前半の芝居が悲惨だろうが、これを観てしまうと結局満足して帰宅の途につく羽目になる。宝塚マジックである。

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