教会音楽シリーズ「メサイア」~10種の異版による~
日本テレマン協会による教会音楽シリーズ「メサイア」に往った。~10種の異版による~という副題がつけられている。場所は兵庫県西宮市にある夙川カトリック教会である。
テレマン協会は発足当初はモダン楽器で演奏していたそうだが、今回はバロック楽器が使用され、a=415Hzに調律されていた(モダンでは440Hzが一般的)。もとテレマン協会の首席チェロ奏者で、バロックおよびモダンチェロを弾き分ける上塚憲一さんが客演された。指揮はもちろん延原武春さん。スライド上映による歌詞日本語訳付きだった。
ヘンデルの「メサイア」は3部に別れており、第2部の最後にあの有名な「ハレルヤ」が歌われる。「ハレルヤ」は単独で演奏されることが多いが、全曲を通して聴くと格別の感銘がある。「ハレルヤ」はアンコールでも演奏され、この時は聴衆も合唱に参加した。原語の英語歌詞を暗譜で歌える人が客席のあちらこちらにいて驚いた。これもテレマン協会がこの地で毎年のように「メサイア」を演奏し続けてきた努力の賜物だろう。会場は補助席もあり満席。外は木枯らしが吹いていても、教会内は熱気で溢れていた。
途中トランペットが後方2階席から吹く場面もあったりして、サラウンド効果が面白かった。
今年のクリスマスにはこの教会でJ.S.バッハの「クリスマス・オラトリオ」が演奏される予定である。
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