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普門館へ!

10月21日(日)、全日本吹奏楽コンクール高校の部(前半および後半)を聴きに東京・普門館に往ってきた。

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個々の演奏の感想については現在、鋭意執筆中である。しかし時間が掛かりそうなので、しばし待たれよ。そこで今回はその前座と言うべきか周辺事情などについて語りたいと想う。

全日本吹奏楽コンクールは1940年、大阪朝日会館で産声を上げた。その後戦争による中断を経て、今回第55回目の開催となる。普門館で初めてコンクールが行われたのは1972年の第20回大会。その後普門館は吹奏楽の甲子園と呼ばれ、コンクールに参加する者達の憧れの的となった。

普門館は在家仏教教団「立正佼成会」の所有するホールである。定員4,702名。東京国際フォーラムA(5,012席)と並ぶ国内最大級のキャパシティを誇る(ちなみに大阪にも大阪普門館というのがある)。かの有名な東京佼成ウインドオーケストラも立正佼成会が組織したプロの吹奏楽団である。

普門館へのアクセスは東京駅から丸の内線に乗り、新宿を通過して中野坂上駅で乗り換える。そして方南町で降り、そこから徒歩で約7分。

コンクール当日の朝、中野坂上駅で乗り換えた瞬間、地下鉄の雰囲気ががらりと変わったことに驚いた。まず、乗客の平均年齢が10歳以上若返った。そして車内の熱気が全然違う。体感温度にして2℃は上昇しただろう。「遂に吹奏楽の甲子園にやって来たんだ!」という実感がじわじわと湧き、興奮で身震いした。

普門館周囲は閑静な住宅街でコンビニとかレストランはない。前半の部を聴き終えて、後半は観客が総入れ替えとなるので、その間隙を縫って昼食をとるため駆け足で方南町に戻った。そこで美味しいと評判の「支那そば りょうたん亭」で名物ワンタンメンに舌鼓を打った。

カウンターだけの店内は直に満席になった。ご主人が「昨日は暇だったのに、今日は何故か盛況で」と、しきりと首を傾げていた。

ここで知らない方もいらっしゃると想うので、コンクールのルールについて簡単に書いておこう。県・地区大会はA部門とB部門に分かれていて、全国大会に進めるのはA部門のみである。高校A部門の場合、出場できる人数は50人までである。

課題曲と自由曲があり課題曲で選べるのは5曲。うち課題曲Vは大学・職場・一般の部のみ選択できるので、中高生は課題曲IVまでということになる。また毎年、朝日作曲賞受賞曲が課題曲 I となるのが慣例である。来年からルールが変わるが、今年までは隔年で「マーチの年」と「非マーチの年」があって、今年の課題曲は全てマーチであった。

課題曲と自由曲併せて演奏時間は12分以内。それを超えると失格となる。だから自由曲は短いものが好まれる傾向がある。そして金賞・銀賞・銅賞のいずれかで評価される。失格しない限り、はずれはない。

また、全日本吹奏楽コンクール(全国大会)に3年連続出場した団体は表彰され、その翌年は出場出来ない。これを一般に「3出休み」と呼ぶ。常連校ばかりが普門館を独占することを避けるためのルールであるが、お休みの年に当たった生徒たちは非常に気の毒である。だからこの3出休みの年は生徒のモチベーションを下げないために、先生達は様々な工夫をしてご苦労されている。例えば今年お休みだった、東海大学付属第四高等学校(北海道)・春日部共栄高等学校(埼玉県)・鹿児島県立松陽高等学校の3校は埼玉会館で3出記念の合同演奏会を開催している(そのレポートは、ブログほのぼのメモ書きさんの所に書かれているので、ご参照までに)。

昨年は高校では最多となる20回金賞を受賞している淀工(大阪府立淀川工科高等学校)がお休みだった。そのために関西代表の3校が金賞全滅という悲惨な結果に終わった。

東関東支部には柏市立柏高等学校(市柏)、常総学院高等学校、習志野市立習志野高等学校の御三家と呼ばれる吹奏楽名門校がある。いずれも2001年以降、全国大会で4回金賞を受賞している。しかし今年はこの御三家がそろってお休みの年であった。そして東関東代表3校はいずれも金賞を獲れなかった。

このように、どの団体がお休みの年に当たるかで、各支部のレベルが左右される。なかなかデリケートである。

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