犯人に告ぐ
評価:B
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原作は2年前に読んだ。2005年版「このミステリーがすごい!」で8位となり、週刊文春のミステリーベストテンは堂々第1位に輝いた雫井脩介の小説。確かに面白い話だが、些か違和感を覚えたのも事実である。
劇場型犯罪に対して、主人公である特別捜査官の巻島は劇場型捜査に乗り出す。民放のテレビ局に出演し、犯人を挑発するのである。
この設定が、どう考えても現実にあり得ない。仮に捜査官が直接犯人に呼びかけるとしても、民放一社に出演するのはおかしいだろう。公平性を欠く。NHKに出るか、共同記者会見を選ぶ筈だ。この点が最後まで引っ掛かった。
映画版は原作を手際よく2時間にまとめ、なかなか出来が良い。映画というのは基本的に花も実もある絵空事。映像で見ると、原作で気になったところも綺麗さっぱり払拭された。
豊川悦司がアウトローを好演。トヨエツは最近、映画やCMに出まくっている。調べてみると、彼が出演した映画は一昨年、昨年、今年とそれぞれ5本ずつ!いやはや、頑張っているなぁ。どういう心境の変化なんだろう?
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