再び、たそがれコンサートへ!
7,8月毎週金曜日の宵の口は大阪城音楽堂での「たそがれコンサート」である。午後6時の開門と同時に三々五々、人々が集まって来て吹奏楽を愉しむ。
8月10日はまず、大阪府立市岡高等学校吹奏楽部の生徒さんたちが演奏を披露した。1,2年生の演奏であったが、恐らく3年生は8月13日の大阪府吹奏楽コンクールの準備で忙しいのだろう(今年の自由曲はバッハの「トッカータとフーガ」をやるらしい)。市岡は昨年のコンクールで関西大会金賞を受賞している。
「たそがれコンサート」で指揮した赤塚弘一さんは市岡のOBだそうだ。ちなみにコンクールで市岡を振る潮見裕章さんは、大阪シンフォニカー交響楽団のチューバ奏者。
3曲演奏してくれたが、印象的だったのは八木澤教司 作曲「奇蹟のつぼみ」。昨年、市岡高校の委嘱で作曲された曲で、タイトルも市岡の生徒さんが命名したそうだ。なんというか非常に可愛らしい曲で、まるでそよ風が吹くような瑞々しい演奏だった。続いて同じく八木澤さんの「ペルセウス」~大空を翔る英雄の戦い。タイトルからして勇壮な曲だが、途中で楽器を置いた生徒が歌う箇所もあったりして面白かった。高校生が歌うと実に爽やかで、「青春まっただなか」って感じがするんだよね。これは京都府立桃山高等学校吹奏楽部の委嘱作品らしい。ちなみに八木澤さんの公式ホームページはこちら。「ペルセウス」が全曲試聴出来るようだ。
休憩時間を挟んで次に登場したのは大阪府警察音楽隊。昭和12年に発足したという歴史ある隊で、警察音楽隊のうち音楽活動専門の専務隊は警視庁や大阪府警など全国10都道府県のみだそうだ。その約2割が音楽大学出身者とか。大阪府警の場合、演奏活動は年間約200回に及ぶ。
演奏自体はお役所的というか、音楽の表情が乏しく面白みに欠け、僕は高校生の演奏の方が生き生きしていて断然良いと想ったが、「ポリスサウンド・ステージ」というマーチングあり、女性警察官で編成されたカラーガード隊「フレッシュ・ウィンズ」が登場するなど、なかなか目で愉しませてもらった。
「ポリス・サウンドステージ」はいきなりロイド=ウェバーの「オペラ座の怪人」から始まり、続いて「千と千尋の神隠し」やディズニーの「美女と野獣」などが演奏された。警察らしからぬくだけた選曲だなと可笑しかった。
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