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アヒルと鴨のコインロッカー

評価:B

伊坂幸太郎の小説「アヒルと鴨のコインロッカー」は吉川英治文学新人賞を受賞し、「このミステリーがすごい」で第2位に輝いた傑作である。

叙述トリックを駆使して、非常に緻密に構築されたこの小説を読んだときの感想は「この映画化は難しいだろうな」ということだった。しかし今、その映画版が目の前にある。

映画の出来は大変良くて驚いた。小説のエッセンスを巧みに映像に置き換えている。特にこの作品にある輪廻転生という主題が鮮明に浮き彫りにされていたのが見事であった。

この作品でどうしても外せないのはボブ・ディランの「風に吹かれて」である。スーパー・スターの歌だから楽曲使用料は馬鹿にならなかっただろうな。関係者の熱意と努力に敬意を表す。

篠田正浩監督が映画「悪霊島」でビートルズの「ゲット・バック」や「レット・イット・ビー」を使った時、版権問題がこじれてなかなかテレビ放映やビデオ化が出来ないという事態に至った。結局これらをカバー曲に差し替えることによって漸くDVD化されたという経緯がある。

出演陣では瑛太も良かったが、なんといっても鮮烈な印象を残したのが松田龍平である。僕は彼をデビュー作「御法度」から観ているが、最初は中性的でちょっと気色悪い男の子くらいの印象しかなかった。ところがどうだろう。逞しく成長し、ワイルドで存在感のある役者になった。ところどころの表情や仕草がおやじ(優作)を彷彿とさせる。遺伝子は侮れない。

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