ダイ・ハード 4.0
評価:B+
北米での原題は"Live Free or Die Hard"だが、北米以外では"Die Hard 4.0"のタイトルで公開されている。
監督を手がけたレン・ワイズマンは第1作目からの熱烈なダイ・ハードのファンであり、シリーズ全作品のジョン・マクレーンの台詞を全て覚えているそうだ。 なんでも高校生の時に16mmで「ダイ・ハード」の短編を撮り、自らマクレーンを演じたとか。
だからこの最新作をみると、明らかに過去のシリーズに対する敬意と愛着が感じられる仕上がりになっている。例えば冒頭の派手な銃撃戦は第1作を彷彿とさせるし、敵のテロリストが信念を持って戦っているように見せかけて実は金が目的だったとか、家族が人質になってそれをマクレーンが救出するという構図も1作目を踏襲している(第1作は妻、第4作は娘が囚われる)。
サイバーテロという新しいタイプの犯罪を主題にしながら、その最新のハイテクは相棒の若いハッカーにお任せして、マクレーンは相変わらず体を張った肉弾戦一本勝負というのも痛快である。アクションはリアリティある銃撃戦から始まって次第にエスカレート。仕舞には天然ガス攻撃とかF-35 戦闘機による攻撃を受けても主人公は無事なんだから笑っちゃう。でもその荒唐無稽さが小出しに仕掛けられ、観客に疑問を抱かせない巧妙な作りになっているあたりが脚本の上手さだな。
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