華麗なる恋の舞台で
評価:B+
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なんと言ってもこれはアネット・ベニングのための映画である。大女優の貫禄。素晴らしい。文句なし。彼女は本作でアカデミー主演女優賞にノミネートされたが結局、辛気臭い「ミリオンダラー・ベイビー」のヒラリー・スワンクが受賞した。これは明らかなミス・ジャッジ。アネットこそ受賞すべきだった。軽やかなコメディなので過小評価されたのであろう。喜劇より悲劇の方が偉いなんて誰が決めたんだ??実に愚かしい。<コメディではオスカーは受賞できない>というジンクスは、そろそろ蹴散らかされるべきである。
本作は舞台女優が主人公のいわばバックステージものなのだが、思い起こせば監督のイシュトヴァン・サボーが故国ハンガリーで撮った出世作「メフィスト」(1981、アカデミー外国語映画賞受賞)も劇場が舞台であった。こういうのを撮らせるとこの人、まさに水を得た魚だな。
アネットが新人女優を苛めるのも、全く陰湿ではなく痛快である。実に清々しく、かつ華やかな女性映画だ。
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