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ホリデイ

評価:B

これはロマンティック・コメディでは久々の快作。

ロマンティック・コメディは実はなかなか作り手にとって困難なジャンルである。結末は見えている(必ずハッピー・エンディング)ので、ありきたりで一本調子なパターンに陥りやすい。洒落た会話は必要不可欠だし、演出や演技が洗練されているかそのセンスが問われる。僕が名作だと想う過去の作品を列挙してみよう。

「ある夜の出来事」(1934) 「街角 桃色の店」(1940) 「レディ・イヴ」(1941) 「教授と美女」(1942) 「天国は待ってくれるHeaven Can Wait」(1943) 「ローマの休日」(1953) 「麗しのサブリナ」(1954)「カイロの紫のバラ」(1985) 「恋人たちの予感」(1989) 「めぐり逢えたら」(1993) 「世界中がアイ・ラブ・ユー」(1996) 「ベスト・フレンズ・ウェディング」(1997) 「恋に落ちたシェイクスピア」(1998) 「キューティ・ブロンド」(2001) 「猟奇的な彼女」(2001) 「マイ・リトル・ブライド」(2004) ……。

こうやって眺めてみると面白い点にいくつか気付く。まずハリウッド映画では1960年代や70年代にはロマンティック・コメディが少ないこと。時代がベトナム戦争の泥沼に突入し、アメリカン・ニューシネマの旋風が吹き荒れていたことと無縁ではないだろう。それから日本映画はこのジャンルが苦手なんだなぁ。青春映画とか恋愛映画はあるけれど、日本人の気質として大人の恋が笑いとは結びつきにくい。それはヨーロッパの映画にも同じことが言える。一方、韓国人には意外と笑いのセンスがある。

さて本題。映画「ホリディ」はキャメロン・ディアスが久しぶりに(実に1998年の「メリーに首ったけ」以来初めて)キュートに撮られた映画である。キャメロン、君はもうとっくの昔に終わったと想っていた。ゴメン。

野獣:ジャック・ブラックがこういう恋愛ものに出ているというだけで可笑しい。ハリウッドの脚本家という柄にもない役で、モリコーネの「ニュー・シネマ・パラダイス」を鳴らしながらオープン・カーで登場した場面では、もう全然似合ってなくて笑い転げて悶絶しそうになった。最高!

ジュード・ロウはもうこういう作品には定石。眼鏡を掛けても格好いいんだ、これが。伊達男は憎いねぇ。

ケイト・ウンスレットはプールで華麗な泳ぎを披露してくれるんだけれど、彼女のクロールが上手いので吃驚した。「タイタニック」でもこれくらい泳いでくれていれば、レオは凍死せずに済んだのに…と遠い目をした。

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