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2007年5月31日 (木)

バベル

評価:C-

「バベルの塔」は旧約聖書の「創世記」に登場、メソポタミアのバビロンにあったとされる。有名なブリューゲルの絵はこちらを見て欲しい。

もともと人々は同じ1つの言葉を話していた。人間は石の代わりにレンガを、漆喰の代わりにアスファルトを手に入れた。技術の進歩は人間を傲慢にし、天まで届く塔を建てて有名になろうとした。神はこの塔を見て激怒した。言葉が同じことが原因であると考え、人々に違う言葉を話させるようにした。このため、彼らは混乱(バラル)し、世界各地へ散っていった。

映画「バベル」はモロッコ、メキシコ、北米、日本が舞台となり、それぞれの言語が入り乱れてカオスを形成する。聾唖の女子高生も登場する。つまり、この映画の主題は一言で言えばディスコミュニケーション(意思の疎通が成り立たないこと。和製英語。communication gap)である。実は中身はそれだけなので、たいそう退屈な映画である。

菊池凛子がアカデミー助演女優賞にノミネートされて話題になったが、すっぽんぽんで体当たりしたことの勇気は評価できるが、それだけ。僕には演技力がどうこうというレベルではない気がした。

アカデミー作曲賞を受賞した音楽もなんだかなぁ。心に響かない。

アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトウ監督の前作「21グラム」は見知らぬ他人同士が心臓移植で結びつくという話だが今回孤独で彷徨う人々を結びつけるのはライフル銃である。……だから何なんだ?

この監督、正直そんなに才能ある人と想えないんだよね。同じメキシコ出身の御三家なら、アルフォンソ・キュアロン(「リトル・プリンセス」「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」「トゥモロー・ワールド」)やギレルモ・デル・トロ(「ヘルボーイ」「パンズ・ラビリンス」)の映画のほうが断然面白い。

「バベル」みたいな詰まらないものを観るよりは、広瀬勇人が作曲した吹奏楽作品「バベルの塔」を聴いた方が余程有意義な時間をすごせるだろう。大阪市音楽団によるライブCDが発売されている。また、楽譜も出版されたようだ

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コメント

こんばんは。
コメントとトラックバックありがとうございました。
映画のバベルは実は未見なんですよ。
なのでレビューありがたいです。

こちらこそこれからもよろしくお願いいたします。

投稿: ごいんきょ | 2007年6月 9日 (土) 20時44分

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