劇団四季「オペラ座の怪人」 2022

4月19日(火)大阪四季劇場@梅田で「オペラ座の怪人」を観劇(ソワレ)。

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今はなき大阪MBS劇場で本作を初めて観たのは1995年、もう四半世紀以上も前のことだ。怪人役は山口祐一郎、ヒロインのクリスチーヌは井料瑠美、ラウルは柳瀬大輔だった。紅白歌合戦にも出場した市村正親のファントムには間に合わなかったが、後に「市村座」で幾つかのナンバーを生で聴くことが叶った。

オペラ座の怪人 2007.05.19

1998年にウエストエンド(ロンドン)、同時多発テロが起こった2001年にブロードウェイ(NY)、そして2012年9月2日に閉幕したゴージャスなラスベガス版も観た。

ラスベガス便りその1 《オペラ座の怪人》 2009.01.02

今回のキャストは

ファントム:岩城雄太、クリスティーヌ:海沼千明、ラウル:加藤迪 、カルロッタ:河村彩  ほか。

岩城のファントムはエキセントリック、海沼はなかなか歌唱力があり、悪くなかった。

小学校5年生(10歳)の息子を連れて行ったのだが途中怖いと言い出して、第一幕が終了すると妻と帰ってしまったのは残念だった。まだ早すぎたのか……。『キャッツ』は気に入って最後まで観たのだが。

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真風涼帆、潤花主演:宝塚宙組「NEVER SAY GOODBYE」

3月11日宝塚大劇場で『NEVER SAY GOODBYE 』を観劇した。出演は真風涼帆、潤花、芹香斗亜ほか。関係者に新型コロナウィルス感染者が出たため、初日の2月5日から27日までの公演はすべて中止になった。

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小池修一郎(作・演出)、フランク・ワイルドホーン作曲『NEVER SAY GOODBYE』は2006年に宝塚宙組で初演された。和央ようかと花總まりのサヨナラ公演で、後に和央はワイルドホーンと結婚したので本当に驚かされた。そして退団後しばらく和央のマネージャーをしていた花ちゃんは芸能界に復帰、ミュージカル『エリザベート』のタイトルロールで菊田和夫演劇大賞を受賞することになる。

物語の始まりは1936年。ナチス政権下のベルリンオリンピックに対抗してバルセロナで人民オリンピックが開かれる。取材に訪れた人気写真家ジョルジュはスペイン内戦に巻き込まれてゆく。

主人公のモデルは明らかに写真家ロバート・キャパであり、スペイン内戦が舞台という点ではヘミングウェイの小説『誰がために鐘は鳴る』の要素も加味されていると言えるだろう。

正直言って初演を観た感想はときめく要素が皆無で、退屈だった。ところが!今回の再演は飽くことなく大変楽しめた。真風涼帆がはまり役だったということもあるだろう。和央ようかは滑舌が悪く、何を喋っているんだか台詞が聞き取りにくかった。改めて聴くとワイルドホーンの楽曲もなかなか良かった。

特にフィナーレ、マタドールのマントを男役たちが一斉に翻すシーンはむちゃくちゃ格好よかった!!痺れた。Blu-rayを購入しようと思う。

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2020年 アカデミー賞・答え合わせ〜徹底的に嫌われたNetflix!

第94回アカデミー賞受賞受賞結果が出揃った。僕の予想が的中した部門は作品・監督・主演女優・主演男優・助演女優・助演男優・脚本・脚色・国際長編映画・美術・作曲・歌曲・衣装デザイン・メイクアップ&ヘアスタイリング・音響・視覚効果・長編ドキュメンタリー・短編実写の計18部門。特に主要部門を全部当てたことは誇りに思う。あと鉄板の◎を付けた14部門はパーフェクトだった。

星海社新書から刊行されている【なぜオスカーはおもしろいのか? 受賞予想で100倍楽しむ「アカデミー賞」】の著者、 Ms.メラニーの今年の的中が15部門なので完勝。ちなみに2021年は僕が18部門でMs.メラニーが17部門だった。

今回は兎に角、アカデミー会員がNetflixを毛嫌いし、アナフィラキシー反応を起こしていることがよくわかった。

まずスタジオ別ノミネーション数を見てほしい。

Netflix: 27
Warner Bros.: 16
Disney: 9
20th Century: 9
MGM/UA: 8
Searchlight Pictures: 7
Focus Features: 7
Apple TV+: 6
Neon: 6
Amazon:4
Bitters End: 4
Sony Pictures:2

Netflixがワーナー・ブラザーズを引き離し圧勝である。ところが、受賞結果は……

Warner Bros.: 7
Disney/20th Century: 6
Apple TV+: 3
Searchlight Pictures: 3
Focus Features: 1
MGM/UA: 1
Netflix: 1

なんとNetflixは27のうちジェーン・カンピオン(パワー・オブ・ザ・ドッグ)の監督賞たつた1つしか獲れなかったのである!!一方でワーナーは『DUNE/デューン 砂の惑星』が技術部門で大量受賞したおかげで、高打率だった。また作品賞を受賞した『コーダ あいのうた』はたった3部門しかノミネートされていないのに、全部門制覇してしまった。

大ヒットの娯楽大作を連発し、大儲けしていた時代のスティーブン・スピルバーグがやっかまれ、彼がどうしてもオスカーを欲しくて撮った『カラーパープル』(1985)がアカデミー賞で10部門もノミネートされたのに、結局無冠で終わったときの風当たりの強さ、バッシングを思い出した。『E.T.』が公開された3年後の話である。スピルバーグの受賞は『シンドラーのリスト』(1993)まで待たなければならない。

アカデミー会員はNetflixを拒絶するのに、Apple TV+からストリーミング配信されている『コーダ あいのうた』は何故O.K.なのか?ここに微妙な心情が伺われる。本作はサンダンス映画祭においてワールド・プレミアが行われ大評判となり、Appleが映画祭史上最高額となる2500万ドルで配給権を獲得、2021年8月13日に劇場公開と配信が同時に開始された。つまり元々はインディペンデント系作品だったので、「映画」として認められたというわけ。しかし結局、動画配信サービスに作品賞を与えたという既成事実を作ったことに変わりはなく、Netflix映画がアカデミー賞を総なめにする時代が到来するのは時間の問題である。

アカデミー賞では2010年から作品賞部門にかぎり、投票者が候補作のすべてに対して順位を付ける投票方法を採用している。これに対し、英国アカデミーは投票者が候補作の中から1作品だけを選んで入れる一般的な方法を取る。だから今年英国アカデミー賞は『パワー・オブ・ザ・ドッグ』が作品賞を受賞したが、米国は結果が異なった。米国のやり方だと、エッジが効いて極端に評価が分かれる賛否両論の作品は選ばれず(1位と最下位に票がばらつくから)、誰からも嫌われず2位や3位に票が集中する「無難な」「当たり障りのない」作品が高得点を得る仕組みになっているのだ。賭けてもいいが『コーダ あいのうた』を1位にした人は少ない筈だ。『スポットライト 世紀のスクープ』や『グリーンブック』もそうした経緯で作品賞に選ばれた。

さて、ハンス・ジマーの作曲賞受賞は『ライオンキング』以来2度目。『ライオンキング』のメイン・ディッシュはあくまでティム・ライスが作詞し、エルトン・ジョンが作曲した歌の数々である。だから不当に低い評価に甘んじていた彼が本領発揮した楽曲で漸く再評価されたわけで、めでたしめでたし。

以前、主演女優賞や助演女優賞は演技が大したことなくても、自分で歌えば受賞できる可能性が高くなると書いた。実際今年の受賞者、『タミー・フェイの瞳』のジェシカ・チャステインも、『ウエスト・サイド・ストーリー』のアリアナ・デボーズも歌っている。一方この法則は男優には当てはまらず、ミュージカル映画『チック、チック…ブーン』のアンドリュー・ガーフィールドは沢山歌ったのだが、受賞は叶わなかった。面白いものである。

またウィル・スミスがプレゼンターのクリス・ロックのスピーチに激怒し、平手打ちを食らわせる場面があったが、舞台裏でウィルはディンゼル・ワシントンから「人生最高の瞬間こそ、気を付けろ。悪魔の誘惑に負けるな」と助言されたそうで、さすがアニキ、言うことが違うなと思った。

記事〈映画「ドリームプラン」でウィル・スミスはアカデミー賞受賞という悲願を達成出来るのか?〉で僕は彼が嫌いだと表明したが、偏見でなかったことが今回の事件ではっきりした。はっきり言う、ウィル・スミスは品がない。そして知性が欠けている。とっとと消えてくれ、ウザい。

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2022年 アカデミー賞大予想! 〜今年のテーマは被差別者・マイノリティーを祝福すること

毎年恒例の第94回アカデミー賞受賞予想である。2022年の授賞式は日本時間3月28日(月)に開催される(午前スタート)。相当自信がある(鉄板)部門には◎を付けた。

作品賞:コーダ あいのうた
監督賞:ジェーン・カンピオン(パワー・オブ・ザ・ドッグ) ◎
主演女優賞:ジェシカ・チャステイン(タミー・フェイの瞳)
助演女優賞:アリアナ・デボーズ(ウエスト・サイド・ストーリー) ◎
主演男優賞:ウィル・スミス(ドリームプラン) ◎
助演男優賞:トロイ・コッツァー(コーダ あいのうた) ◎
脚本賞:ケネス・ブラナー(ベルファスト) ◎
脚色賞:シアン・ヘダー(コーダ あいのうた)
撮影賞:アリ・ウェグナー(パワー・オブ・ザ・ドッグ)
編集賞:チック、チック…ブーン!
美術賞:Dune 砂の惑星 ◎
作曲賞:ハンス・ジマー(Dune 砂の惑星) ◎
歌曲賞:ビリー・アイリッシュ(007/ノー・タイム・トゥ・ダイ) ◎
衣装デザイン賞:ジェニー・ビーヴァン(クルエラ) ◎
メイクアップ&ヘアスタイリング賞:タミー・フェイの瞳 ◎
音響賞:Dune 砂の惑星 ◎
視覚効果賞:Dune 砂の惑星 ◎
国際長編映画賞:ドライブ・マイ・カー ◎
長編アニメーション賞:ミッチェル家とマシンの反乱
短編アニメーション賞:ことりのロビン
長編ドキュメンタリー映画賞:サマー・オブ・ソウル
短編ドキュメンタリー映画賞:オーディブル 鼓動を響かせて
短編実写映画賞:The Long Goodbye ◎

今年の受賞傾向は明白で、今まで差別されてきた人々やマイノリティーを祝福すること。具体的には女性・有色人種・LGBTQ+・障害者を指す(最近では表記が問題にされ「障碍者」と書くことも多くなっているようだが、今も「障害者手帳」だし、内閣府や文部科学省も「障害者」を用いているのでそのままとする)。『コーダ あいのうた』は聾者の家族と健聴者の娘の物語であり、助演男優賞を受賞するトロイ・コッツァーも聾者の俳優。その妻を演じたマーリー・マトリンは21歳の時『愛は静けさの中に』(1986)で聾者として初めてアカデミー主演女優賞に輝いた。またアリアナ・デボーズはスピルバーグ映画史上初のオスカーに輝く女優ということになる(男優では既に『リンカーン』のダニエル・デイ=ルイスと『ブリッジ・オブ・スパイ』のマーク・ライランスがいる)。

ジェーン・カンピオンの監督賞受賞はキャスリン・ビグロー(ハート・ロッカー)、クロエ・ジャオ(ノマドランド)に続いて女性として3人目。本来なら彼女はとっくの昔に『ピアノ・レッスン』(1993)で受賞すべきだった。遅すぎるくらいだ。また、もし『パワー・オブ・ザ・ドッグ』のアリ・ウェグナーが受賞すれば、女性撮影監督として初めてということになる。但し撮影賞は『Dune 砂の惑星』も有力候補なので、どっちに転ぶか分からない。

日本の『ドライブ・マイ・カー』が国際長編映画賞を受賞するのは500%確実だが、他の部門で可能性があるとしたら脚色賞。

長編アニメーション賞は『ミラベルと魔法だらけの家』の可能性も高く五分五分の勝負。ただ僕はディズニー/ピクサーがこの部門を交代交代に受賞する状況にほとほと嫌気が差しているので、『ミッチェル家とマシンの反乱』を熱烈に応援したい。頑張れソニー・アニメーション ピクチャーズ!!

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大阪桐蔭高等学校吹奏楽部 定演 2022/ミュージカル「銀河鉄道の夜」(再演)と「エリザベート」

3月13日(日)フェスティバルホールへ。大阪桐蔭高等学校吹奏楽部 第17回 定期演奏会を聴く(最終公演)。指揮は総監督の梅田隆司先生。

曲目は、

第1部
・ミュージカル『銀河鉄道の夜』(作曲:西村友 脚本:中島徹 振付:洋あおい 演出:梅田隆司)
・YOASOBIメドレー(夜に駆ける〜アンコール〜ハルジオン〜あの夢をなぞって〜怪物〜三原色〜ハルカ〜群青〜ラブレター)

第2部
・リード:アルメニアン・ダンス Part 1
・高昌帥:吹奏楽のための協奏曲
・野球応援コーナー
・ミュージカル『エリザベート』(脚本・作詞:ミヒャエル・クンツェ 作曲:シルヴェスター・リーヴァイ 日本語詞:小池修一郎)
・リクエスト・コーナー(和泉宏隆:宝島/ミシェル・ルグラン:映画『ロシュフォールの恋人たち』より“キャラバンの到着”)
・〈卒業生を送る歌〉『EXILE 〜道〜』
・松任谷由実:春よ、来い
・中島みゆき:時代
・タケカワ・ユキヒデ(樽屋雅徳 編):銀河鉄道999~星に願いを(アンコール)

ミュージカル『銀河鉄道の夜』は2017年の定期演奏会で上演されており、今回は再演である。元々は劇団ひまわりのオリジナルだ。僕はネットでDVDを購入し鑑賞した。アニメ『進撃の巨人』ミカサ役の石川由依が出演している。

大阪桐蔭高等学校吹奏楽部✕劇団ひまわり/ミュージカル「銀河鉄道の夜」 2017.01.22
大阪桐蔭高等学校吹奏楽部 定演/ミュージカル「銀河鉄道の夜」〜宮沢賢治の深層心理にダイブする。 2017.02.21

梅田先生のおかげでこのミュージカルのことを知り、大好きな作品となった。

兎に角、西村友が手がけた楽曲が素晴らしい。ただ、大阪桐蔭バージョンはダイジェストなので割愛されたナンバーが幾つかある。取り分け、大切なことは忘れないこと!♪と、♪鳥捕りが鳥捕りに来て鳥捕りそこね、一人取り残され帰る鳥捕りの唄♪がカットされているのは惜しい。

2017年に書いた記事でも詳しく論じたが、宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』を読み解くには大きな2つのポイントが有る。まずジョバンニ=宮沢賢治、カムパネルラ=結核を患い24歳で死去した賢治の妹・トシと解釈可能なこと。ここで賢治の詩集『春と修羅』に収録されている、トシとの別れを描写した「永訣の朝」がヒントとなる。『春と修羅』は直木賞・本屋大賞をダブル受賞した恩田陸の小説『蜜蜂と遠雷』の中で国際ピアノコンクールの課題曲として登場するので併せて読まれたし。映画版も傑作だ。

音楽映画の金字塔現わる!!「蜜蜂と遠雷」 2019.10.10

もう1つは、この小説の背景にキリスト教があるということ。賛美歌320番「主よ、みもとに 近づかん」が歌われる場面もある。賢治は宣教師のいるキリスト教会に通ったり、無教会派のキリスト教信徒と親交を深めたりしていた。

三位一体(父と子と聖霊)に女性を内包しないキリスト教(一神教)は父性原理の宗教である。父性原理の特徴は〈切断〉にある。『銀河鉄道の夜』にもその厳しさがあり、ジョバンニの父は生きているのに遠くに行っていて、物語の最後まで不在である。つまり息子との関係性を〈切断〉している。また旅の途中に登場する青年は「ほんとうの神さまはもちろんたった一人です」と言う。

カンパネルラの行動や、蠍(さそり)の火の話で繰り返される〈自己犠牲〉というテーマもキリスト教的だ。ジッドの小説『狭き門』や、キリスト教色が強いアンデルセンの童話『人魚姫』も〈自己犠牲〉の物語であり、ワーグナーの歌劇『さまよえるオランダ人』のゼンタや『ローエングリン』のエルザ、『神々の黄昏』のブリュンヒルデもまた、〈自己犠牲〉によって主人公、あるいは世界を救済する。またアンデルセン『マッチ売りの少女』の根底には、信仰心があつければたとえ現世で貧しく惨めな暮らしをしていても、死んで天国に行けば幸福になれるというキリスト教の思想があり、『銀河鉄道の夜』にも通底している。

一方、『銀河鉄道の夜』からキリスト教の厳しさを排除し、母性原理を導入すると松本零士の漫画『銀河鉄道999』になる。鉄郎の母にそっくりのメーテルは母性の象徴であり、母性原理の特徴は〈すべてを包み込む/呑み込む〉ことにある。そこでは自他の境界が曖昧になる。

八百万の神を信仰する日本は従来、母性社会であった。終身雇用というのも正社員を〈家族〉とみなし、なあなあの関係を是とする制度なので母性的である。

2017年の公演ではサザンクロス駅の場面で背景のスクリーンにKAGAYAが製作したプラネタリウム版「銀河鉄道の夜」が映し出されたのだが、今回驚かされたのは全て生徒が制作した3DCGアニメーションによる映像になっていたこと!!機関車内部のモデリングなんか見事なもので、ちゃんと立体空間に見えた。君らはピクサー・アニメーション・スタジオの人か!?

あと感心したのは、音響のミキシングがプロの舞台レベルに進化しており、ソリストの歌詞がしっかりと聴き取れたこと。『ラ・ラ・ランド』を上演したときなんかマイクが拾う出演者の声がオフ気味で、周囲の音に埋もれがちだった。

『YOASOBIメドレー』は大阪桐蔭がミュージック・ビデオの演奏にも参加している♪ラブレター♪がとっても素敵♡。音楽に対する溢れんばかりの熱い告白だ。

『アルメニアン・ダンス Part 1』を大阪桐蔭が演奏するのは今回が初めてだそうで、これは昨年末亡くなった淀工の丸谷明夫先生に対する追悼と、その想いを継承する決意の高らかな宣言でもあったろう。

巨星墜つ〜追悼・丸谷明夫が日本の吹奏楽に残した功罪

生前、丸ちゃんがこれを「吹奏楽にとってのベートーヴェン第九のような(誰もが知っている)曲にしたい」と常々語っていたことを梅田先生が紹介し、「でも桐蔭版は(座奏ではなくマーチング仕立てで)生徒が動き回るから、丸谷先生に怒られちゃうかも知れません」と。最初のフォーメーション(隊列)が人文字の“M"だったのは、やはりMARUTANIの頭文字なのだろう。

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この曲は僕自身、丸ちゃんの指揮で演奏したことがあるので、なんだか胸が一杯になった。

《1000人のアルメニアンダンス》 丸谷明夫 語録 2009.01.19
淀工「グリーンコンサート」2009 IN 大阪城ホール 2009.01.20

高昌帥『吹奏楽のための協奏曲』は全日本吹奏楽コンクールで金賞を受賞した自由曲なので、さすがの上手さ。ただオーボエ・ソロの音程が気になった。昨年全国大会直後に聴いたときは、そんなことなかったのだけれど。

大阪桐蔭高等学校吹奏楽部「全国大会練習会・金賞報告演奏会 in 伊丹」 2021.11.13

『エリザベート』で演奏されたのは、〈プロローグ〜皇后の務め〜愛と死の輪舞(ロンド)〜私だけに〜退屈しのぎ〜私が踊る時〜闇が広がる〜夜のボート〜フィナーレ〉

以前大阪桐蔭が演奏していたのはヨハン・デ=メイによる吹奏楽編曲版だった。

大阪桐蔭高等学校吹奏楽部 定期演奏会 2013!@ザ・シンフォニーホール 2013.02.27

だから今回も同じだろうと高をくくっていたら、歌付きそれも舞台衣装を身にまとったガラ・コンサート形式だったので度肝を抜かれた。歌詞は小池修一郎による宝塚バージョンだったので、よく歌劇団から許可が降りたな、太っ腹だなと感心することしきり。

このミュージカル最大の見せ場は第1幕フィナーレでエリザベートが有名な肖像画と同じエーデルワイスの髪飾りと豪華な白いドレスで階段を降りてくるシーンなのだが、それも見事に再現されていた。

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僕は京都国立博物館の特別展でこの絵の本物を見たことがある。

京都でハプスブルク気分! 2010.02.19

あとトートの黒い衣装が格好良かった!

ミュージカル「エリザベート」は1992年にアン・デア・ウィーン劇場で産声を上げた。ベートーヴェン:交響曲第5番・6番やヨハン・シュトラウス2世:喜歌劇『こうもり』、レハール:喜歌劇『メリー・ウィドウ』などが初演された由緒ある劇場である。次に上演されたのが日本で1996年2月の宝塚雪組公演(一路真輝・花總まり・轟悠 他)。ここで歌劇団(演出家・小池修一郎)からの要請で新曲 ♪愛と死の輪舞(ロンド)♪  が追加された。宝塚はあくまで男役メイン(娘役は添え物)であり、タイトルロール=エリザベート主演から死神トート中心の物語に潤色する必要があったのだ。

日本初演と同年の8月にハンガリー初演があり、♪愛と死の輪舞(ロンド)♪ が歌われた。デュエット・ナンバー ♪私が踊る時♪ が追加されたのは2001年ドイツ初演(エッセン版)から。宝塚大劇場では2002年花組公演(春野寿美礼・大鳥れい)でのお披露目となった。

余談だが、宝塚版における僕が考えるオールタイム・ベスト・キャストを挙げておく。各組のBlu-rayが発売されているので参考にされたし。

エリザベート:花總まり(96年雪組/98年宙組)、 トート:明日海りお(14年花組)、 フランツ・ヨーゼフ:北翔海莉(14年花組)、 ルキーニ:轟悠(96年雪組)、 ルドルフ:朝海ひかる(98年宙組)、 少年ルドルフ:月影瞳(96年星組)、 ゾフィー:出雲綾(96年星組/98年宙組)、 エルマー:和央ようか(96年雪組)、 ヴィンディッシュ嬢:陵あきの(96年星組/98年宙組)

閑話休題。

ゴージャスなサウンドの『キャラバンの到着』をまた体験できたのも嬉しかったな。胸がスカっとする。

そしてユーミンの『春よ、来い』を聴きながら、新型コロナ禍の収束と、ウクライナでの戦争の終結を祈らずにはいられなかった。そういう切実さがあった。

それから毎回書いていることだが、大阪桐蔭の『銀河鉄道999』と出会わなかったら、僕がこの映画やTV版を観たり、『銀河鉄道の夜』との違いについて真剣に考察することもなかっただろう。本当にありがとう。そして近いうち是非『ウエスト・サイド・ストーリー』も久しぶりに聴かせてください!

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映画「ウエスト・サイド・ストーリー」(スピルバーグ版)

評価:AAA (最高!)

「今までスピルバーグが監督した映画の中で、記憶に残った女優は誰か?」と問われたら、僕は『E.T.』のドリュー・バリモアと、『宇宙戦争』のダコタ・ファニングくらいしか思い付かない。『インディ・ジョーンズ』シリーズのヒロインなんか、キャーキャー騒いでいるだけ。かように“子供に対する演出は得意だけれど、大人の女を扱うのは苦手な監督”という印象が彼には付き纏ってきた。彼の映画でアカデミー賞の演技部門を受賞した男優は『リンカーン』のダニエル・デイ=ルイスと『ブリッジ・オブ・スパイ』のマーク・ライランスがいるが、女優は皆無という事実がそのことを裏付けているように思う。

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ところが最新作『ウエスト・サイド・ストーリー』 は違った。アニタ役のアリアナ・デボースはチャーミングでセクシー、そして僕は彼女のダイナミックなダンスの虜になった。きっとスピルバーグ映画で史上初めてオスカーを手にする女優になるだろう。そして新人のレイチェル・ゼグラーも凛として、揺るぎない意志で前に進む鮮烈なマリア像を打ち出しており、これだけ女たちが輝いているスピルバーグ映画を他に知らない。

ミュージカル映画史に革命をもたらした名作『ウエストサイド物語』(1961)をリメイクする。このニュースを耳にした時「どう考えても勝算のない、なんと無謀な挑戦だろう」と誰しもが思っただろう。しかしスピルバーグは高いハードルを見事にクリアした。

本作はプエルトリコから来た有色人種と、ポーランド系白人との、民族の違いによる社会の分断を描いている。しかしそれだけではないことに今回気付かされた。シャーク団の男たちはプエルトリコに帰りたいと歌い、アニタら女たちはアメリカの方が住心地が良いと主張する。そしてジェット団の男たちがアニタに乱暴を働こうとした時 、ジェットの女たちは彼女を助けようと必至に抵抗する。つまり男と女の間に横たわる深い溝が描かれている。さらにダンスパーティの場面で2つのグループを一緒に踊らせようとする明るい青年(グラッド・ハンド)がゲイであることをからかわれたり、ジェッツに入団希望している男装の女の子「エニボディズ」をトランスジェンダーでノンバイナリーの俳優、アイリス・ミーナスが演じることで、LGBTQ+とストレートの人々との性的指向を巡る分断も前面に押し出されているあたり、脚色を担当したトニー・クシュナーの面目躍如、 さすがエイズ時代の黙示録として書かれた戯曲『エンジェルズ・イン・アメリカ』で1993年にピューリッツァー賞を受賞した人だけのことはあるな、と感心することしきりだった。

【永久保存版】どれだけ知ってる?「ウエスト・サイド・ストーリー」をめぐる意外な豆知識 ( From Stage to Screen )

現在ディズニー・プラスから配信されているドキュメンタリー(『サムシングズ・カミング:ウエスト・サイド・ストーリー』)の中で、スピルバーグは舞台版のクリエイターたち、アーサー・ローレンツ(台本)、ジェローム・ロビンス(振付)、スティーヴン・ソンドハイム(作詞)、レナード・バーンスタイン(作曲)のことを「4人のゲイのユダヤ人(They are four jewish gay men.)」と明言している。その性的マイノリティからの視座がはっきりと打ち出されている点が、リメイク版の肝なのだ。

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映画「ドリームプラン」でウィル・スミスはアカデミー賞受賞という悲願を達成出来るのか?

評価:B

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映画公式サイトはこちら。本作でウィル・スミスのアカデミー主演男優賞受賞は確実と巷では噂されている。

実話である。世界最強のテニスプレイヤー、ビーナス&セリーナ・ウィリアムズ姉妹を世界チャンピオンに育て上げた実父リチャードが主人公。この親父がとにかく独善的で傲岸不遜、原題"King Richard"は彼が周囲の人々から「リチャード王」と揶揄されていたことに由来する。最初このタイトルを見たときは「現代を舞台にシェイクスピア劇(『リチャード三世』)を翻案するのかな?」と思ったが、全然違った。ただ、暴君であるという共通点はある。

この主人公から『巨人の星』の星一徹を想起する人は多いだろう。やっていることは児童虐待に近いスレスレのラインだ。だから劇中で近所の人に通報され警察が来る場面があるのだが、宜なるかな。

確かにこの親なくして姉妹が世界の頂点に立つことはなかっただろう。だからといってリチャードの教育方針(子育て)が正しいと一般化することは決して出来ない。

僕は五嶋みどりと五嶋龍という世界的ヴァイオリニストを育て上げた母親のことを思い出した(娘が10歳の時に夫をはじめ家族の反対を押し切って母娘だけで渡米し、ジュリアード音楽院の教授に師事した。その後間もなく離婚)。たしかにその音楽教育のお陰で子どもたちは一流に育った。しかしみどりは22歳の時に、摂食障害とうつ病で入院を経験している。ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトを神童として売り出した父レオポルドにも似たところがある。確かに彼らの力で「天才」は育った。世の中(人類)にとっては有益だった。しかし、果たして子どもたち当人にとっては幸せだったのだろうか?僕は甚だ疑問に思う。

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結局、何を正しいとするかは個々の価値観で違うのだろう。

ウィル・スミスは『ALI アリ』『幸せのちから』でアカデミー主演男優賞にノミネートされたが、受賞は逃している。今回が3回目の挑戦。

なお、ウィル・スミスが原案・製作・出演を兼ね、M・ナイト・シャマランが監督した『アフター・アース』(2013)では主演した息子のジェイデン・スミスと共に最低映画の祭典として知られるラジー(ゴールデン・ラズベリー)賞でワースト主演男優賞、助演男優賞、スクリーンコンボ賞の3賞に輝き、辛酸を嘗めた。

僕は正直、『ドリームプラン』のウィル・スミスがオスカーに値する演技だとは全く思わなかった。もしアカデミー会員だったら『パワー・オブ・ザ・ドッグ』のベネディクト・カンバーバッチに一票を投じる。ただ僕は昔からウィル・スミスが嫌いで、彼が『アフター・アース』でラジー賞を受賞したときは快哉を叫んだクチである。そんな先入観・色眼鏡で見ているから審美眼が濁っている可能性は否定しない。

個人の感想と最終的なアカデミー賞受賞予想とは別です。あしからず。

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ジェーン・カンピオン vs. スピルバーグ、宿命の対決!!「パワー・オブ・ザ・ドッグ」

Netflix配信映画『パワー・オブ・ザ・ドッグ』が第94回アカデミー賞で最多11部門12ノミネートされた。内訳は作品賞、監督賞(ジェーン・カンピオン)、主演男優賞(ベネディクト・カンバーバッチ)、助演男優賞(ジェシー・プレモンスとコディー・スミット=マクフィーの2人)、助演女優賞(キルスティン・ダンスト)、脚色賞、美術賞、撮影賞、編集賞、音響賞、作曲賞。余談だが劇中で結婚するジェシー・プレモンス(マット・デイモンのそっくりさんで、映画『すべての美しい馬』ではデイモンの幼少時代を演じた)とキルスティン・ダンストは実生活においても夫婦である。

一方、スティーブン・スピルバーグ監督初のミュージカル映画『ウエスト・サイド・ストーリー』は作品賞、監督賞、助演女優賞、美術賞、撮影賞、衣装デザイン賞、音響賞の7部門にノミネートされている。

【永久保存版】どれだけ知ってる?「ウエスト・サイド・ストーリー」をめぐる意外な豆知識 ( From Stage to Screen )

ここでどうしても思い起こさずにいられないのが今から28年前となる1994年、第66回アカデミー賞における宿命の対決である。この年はスピルバーグの『シンドラーのリスト』とジェーン・カンピオンの『ピアノ・レッスン』が競り合い、『シンドラーのリスト』が作品賞、監督賞を含む7部門を制して大勝利を収めた。作品賞・監督賞など8部門にノミネートされていた『ピアノ・レッスン』は結局、脚本賞、主演女優賞、助演女優賞の3部門受賞にとどまった。『ピアノ・レッスン』の方が映画として優れているし、監督賞はジェーンが受賞すべきだったと、僕は今でも思っている(ちなみに、監督賞を初めて女性が受賞するのは2010年『ハート・ロッカー』のキャスリン・ビグローまで待たなければならない)。

そして四半世紀以上を経て再び両者が四つに組むこととなった。今回の勝者は間違いなくジェーンだろう。#MeToo 運動があり、昨年の受賞者もクロエ・ジャオだったし、いま確実に女性監督の方向に風が吹いている。ただ、『パワー・オブ・ザ・ドッグ』が作品賞も受賞できるのかとなると、甚だ疑問である。理由を説明しよう。

本作について「ある映画に似ている」と書いただけで直ちにネタバレになってしまうので、それを避けることは極めて難しい。以下ネタバレあり。

評価:A

Dog

まず『パワー・オブ・ザ・ドッグ』が作品賞を受賞するための最大の難関は、これがNetflix映画だということ。ハリウッド映画人の矜持として、配信映画だけには作品賞を与えたくないという気持ちがある。劇場を守らなければならない。やはりNetflixの『ROMA/ローマ』の時もそうだった。アルフォンソ・キュアロンに監督賞を与えたが、作品賞を受賞したのは凡庸な『グリーンブック』だった。

そして『パワー・オブ・ザ・ドッグ』は『ブロークバック・マウンテン』と共通点がある。ゲイのカウボーイが主人公なのだ。『ブロークバック・マウンテン』でアン・リーはアカデミー監督賞を受賞したが、作品賞は獲れなかった。

つまり性的マイノリティー、LGBTQ+がテーマなので、普遍性に欠ける。多数者であるストレートの人々に響く物語とは言えない。またキリスト教徒(特にカトリック系)には未だにゲイに対する根強い偏見がある。例えば2021年にローマ教皇庁(ヴァチカン)は「同性婚は祝福できない」と公式見解を示した。そういう意味で『ベルファスト』や『ドライブ・マイ・カー』にも作品賞のチャンスがあると思う。

ただこの理屈には反証があって、『ラ・ラ・ランド』が最有力と言われた年に作品賞を受賞したのはゲイが主人公の地味な『ムーンライト』だった。だから今年、監督賞の行方は鉄板なのだが、作品賞に関しては五里霧中、皆目見当がつかないというのが正直なところである。

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ミュージカル「INTO THE WOODS ーイントゥ・ザ・ウッズ」@梅芸は壊滅的大惨事(Disaster)だった!!

2月12日(土)梅田芸術劇場へ。作詞・作曲:スティーヴン・ソンドハイム、台本:ジェームズ・ラパインによるミュージカル『イントゥ・ザ・ウッズ』を観劇した。熊林弘高はミュージカルを演出するのが、今回初めてだそう。

Into

僕がこのミュージカルを最初に鑑賞したのは北米版(輸入)DVDだった。1987年ブロードウェイ初演を映像収録したもので、台本を書いたラパインが演出し、バーナデット・ピータースが魔女を演じた。勿論、日本語字幕はない。

Dvd

生の舞台は2004年東京・新国立劇場における日本初演を観た。宮本亜門が演出し、魔女:諏訪マリー、パン屋:小堺一機、その妻:高畑淳子、シンデレラ:シルビア・グラブ、赤ずきん:SAYAKA(神田沙也加)といった充実したキャスト。息を呑むほど素晴らしかった!なお神田沙也加は当時17歳、これが初舞台で水を得た魚のように飛び跳ねていた。同じプロダクションによる2006年の再演は兵庫県立芸術文化センター大ホールで鑑賞、赤ずきん役は宮本せいらに交代していた。

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2014年ロブ・マーシャル監督による映画版については過去記事をお読み頂きたい。現在ではDisney+から配信されている。

From Stage to Screen 〜映画「イントゥ・ザ・ウッズ」 2015.03.17
森が私に語ること〜「イントゥ・ザ・ウッズ」暗闇の奥へ 2015.03.22

このように僕が大好きなミュージカルなのだが、今回の演出はあまりにも酷く、途中で心底帰りたくなった。ソンドハイム作品では初めての事態である。正にDisaster !!と表現するしかあるまい。この途中で帰りたいという気持ちに至ったのは劇団四季のオリジナル・ミュージカル『ドリーミング』とか、野村玲子がお粗末だった『李香蘭』以来かも。

まず歌が聴くに耐えない。特にシンデレラ役・古川琴音と、パン屋の妻役・瀧内公美が酷い。古川なんか高音の音程が完全に外れている。あまりの惨状(雑音)に耳を塞ぎたくなった。赤ずきん役・羽野晶紀は絶叫が耳障りだし、年を取りすぎ。調べてみたら53歳。こ、これって何かの冗談ですか!?全く笑えないんですけど……。

全体に演技が中学校の学芸会レベルで、ふざけているとしか思えない。グリム兄弟に対する敬意が欠けている。童話を舐めんなよ!!怒り心頭に発した。

結局、魔女役・望海風斗だけが良かった。カンパニーの中で歌唱力がずば抜けている。

故に今後一切、熊林弘高が演出する舞台は見ない、とここに宣言する。

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ミュージカル「蜘蛛女のキス」

2021年12月17日(金)、梅田芸術劇場シアター・ドラマシティへ。ミュージカル『蜘蛛女のキス』を観劇した。

Kumo

出演は安蘭けい、石丸幹二、相葉裕樹ほか。演出は劇団チョコレートケーキの日澤雄介。音楽と歌詞は、『キャバレー』や『シカゴ』などを生み出してきたコンビ、ジョン・カンダーとフレッド・エブが手掛けた。

このミュージカルのブロードウェイ初演は1993年。トニー賞でミュージカル作品賞・主演女優賞(チタ・リヴェラ)・主演男優賞・助演男優賞・脚本賞(テレンス・マクナリー )・楽曲賞・衣装デザイン賞を受賞している。

日本では1996年にブロードウェイと同じハロルド・プリンス演出により、麻実れい、市村正親、宮川浩が出演し初演された。訳詞は岩谷時子。僕は同じキャストで98年の再演を観ている。

安蘭けいは歌も踊りもそつなくこなす優れた役者だが、華がないので麻実れいに軍配を上げる。石丸幹二は市村正親と互角の勝負。今回の演出も悪くなかったが些か地味(simple)で、ハロルド・プリンス版のほうが色彩豊かだった。

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«TBSラジオ「アフター6ジャンクション」に投稿した映画『ハウス・オブ・グッチ』のレビューが採用されました。